酢豚のひとりごと

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『家族の基礎 ~大道寺家の人々~』

2016-09-21 22:35:20 | 演劇



「家族の基礎 ~大道寺家の人々~」    (於)シアターコクーン
 
 作・演出:倉持 裕
 出演:松重 豊、鈴木京香、夏帆、林 遣都、堀井新太、黒川芽以、山本圭祐、坪倉由幸、眞島秀和、六角精児他


弁護士となった大道寺尚親(松重 豊)と元女優で妻の須真(鈴木京香)、その子供益人(林 遣都) 紅子(夏帆)、四人家族の紆余曲折の物語。

大好きな倉持 裕作・演出の芝居だが、今回は倉持さんの限界を見た感じ。
まず脚本だが、笑い、涙、感動、驚きなどあらゆる要素を詰め込んで冗長。本来の良さである、ほのぼのとした面白さが消えてしまっている。シアターコクーンという大舞台を意識した結果かもしれない。

また集まった役者たちも一人一人の演技に力が入りすぎてかみ合わず、全体としてまとまりがない。笑わせる箇所での間も悪い。前半部分で特にそれを感じた。松重豊や鈴木京香などの実力者もいるのだから、もう少し演出の力でなんとかして欲しかった。

やはり倉持さんの脚本が生きるのは、場所は本多劇場などの中規模まで、それも気心の知れた役者さんかペンギンプルペイルパイルズの仲間たちでの公演というのが最適の選択となるのだろうか。コクーンの空席が目立つのを見ても、ファンの一人としては、もう一度原点に戻って立て直して欲しいところ。

ただ私の隣の若い男性は涙をだすほど笑いころげていたし、『面白かった。もう一度来よう』と言っている女性もいたことはいたのだが・・・。

東京公演は2016年9月28日(水)まで


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