酢豚のひとりごと

楽しい芝居と映画探しつづけま~す!

読書三昧(29年4月)

2017-05-02 22:46:54 | BOOK



読書三昧(29年4月)

本を読む気力も減退。テレビを見ていてもすぐチャンネルを変えてしまう。集中力が少しずつ衰えているのは確か。

4月に読んだ本
村上春樹『1973年のピンボール』
石持浅海『殺し屋、やってます』
ストリンドベリ脚本『死の舞踏』(ストリンドベリ名作選)
江戸川乱歩『江戸川乱歩傑作選』
武井美代子句集『あしかび』

☆村上春樹『1973年のピンボール』
今頃村上春樹の初期作品を読んでいる私はすごく遅れているのかもしれない。先月最新作の『騎士団長殺し』を図書館で借りながら体調をこわして読みそこねたので、かわりに気軽に読めそうと借りてきたのがこれ。
内容をどう受け止めたらよいのかもよくわからないのだが、頭のどこかが刺激されるのはたしか。
同居する、僕と双子の姉妹の会話が面白い。

☆石持浅海『殺し屋、やってます』
7編の短編集。話ごとに主人公を変えてみたり、視点や角度にいろいろ工夫はされているが、パターンが同じで単調な感じがする。
表は経営コンサルタント事務所、裏で殺し屋をやっている男と二人の仲間の話。殺しが題材ではあるが、依頼をひきうけるかどうかの判断や、依頼人の行動を探るなどに重点があるため怖さやどろどろ感は全くなくさっぱり系。

☆ストリンドベリ脚本『死の舞踏』(ストリンドベリ名作選)
3月に見た芝居『死の舞踏』の脚本。芝居以上に脚本は複雑。登場人物の心理が複雑に描かれていて一筋縄では行かない。誰が本当の悪なのか?結局誰も悪ではないのか。これは何度も読まないと作者ストリンドベリの意図はくみ取れなさそう。この脚本は二部構成になっているが、見た芝居は第一部のみが舞台化されていたのを今回知った。

☆江戸川乱歩『江戸川乱歩傑作選』
何度読んでも乱歩は面白い。発想はユニークだし、文章も上手い。「D坂の殺人事件」「屋根裏の散歩者」などはもちろんであるが、今回読んで目についたのが「二廃人」、普通の小説として読んでもしみじみとした味わいがある。あらためて乱歩の凄さを感じた。

☆武井美代子句集『あしかび』
駅見えて筍つつみ直しけり
月の椅子ひとつ残して夫逝けり
寝ころんで若き父なり花筵
すこし濡れやがて胸まで水遊び
子がこぼすパン屑を蟻引きてゆく


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