「大人は、かく戦えり」 シス・カンパニー公演 新国立小劇場
作:ヤスミナ・レザ 演出:マギー 出演:大竹しのぶ・段田安則・高橋克実・秋山菜津子
幕が開くと二組の夫婦がテーブルに向き合っている。けんかで歯を折られた子の親と加害者の子の親。示談書作成で円満決着するかに見えたが、徐々に話がずれはじめ、最後はお互い罵り合う状態に。あげくは夫婦間でも意見が分かれ・・・。
翻訳劇とは思えないセリフのなめらかさ、内容の身近さで場内は大爆笑。笑いは途切れなく続いた。
ただ二組の夫婦の生活レベルの違い、子供の教育、男と女の立場、植民地であったアフリカへの意識など、セリフを聞きながら、原作には社会に対するフランス流の皮肉な目もこめられているような気がした。
役者さんたちもはじけていたが、雰囲気が持ち味の秋山菜津子が他の三人の笑いとは多少のずれを感じた。それは単なる爆笑劇にしないという演出家の狙いかもしれないが。
とにかく楽しいのでおすすめだが、東京公演は終了。2月5日名古屋・2月11日~15日大阪
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