曜日のない暮らし

日々の暮らしにあるささやかで素晴らしい瞬間
暮らしと心を癒してくれる生き物たち
山本弘三の写真を中心にした日記帳

若布 を食べました

2018年02月22日 | 日記

今日の花

椿の花に日本ミツバチ  暖かくなりましたね。

 


先日取って来た天然ワカメを毎日いただいています。磯の香りのする海の幸に爽やかな柑橘の香りを持つ酢橙(山の幸)をたっぷりかけて、それにお醤油をほんの少し足したものをいただきます。最もシンプルな食べ方ですが、これが一番です。ワカメの柔らかさの中に歯ごたえがしっかり残る食感に、磯の香りと柑橘の香りが加わり、橙の酸味とお醤油の甘みがワカメの味を引き立てて何とも言えない美味しさです。乾燥ワカメや塩ワカメを戻したものではとても味わえない美味しさです。葉の部分と茎の部分は別々に分けて食べますが、茎を小さく刻んだものが素晴らしい歯ごたえで、これも大好きです。メカブの部分は少しぬるぬるしますがこれもなかなかいいものです。葉先の部分には少し渋みがあることがありますので切って捨てます。海から持ち帰ったワカメはすぐに湯通しますが、冷蔵庫のチルドにて保存すれば一週間くらいは生ワカメで美味しくいただけます。

周りをすべて海に囲まれている日本ではワカメはとても古くから食べられていたようです。縄文時代の遺跡からもワカメが食べられていた痕跡が残されているようです。とても古い時代にできた言葉はシンプルな言葉が多いようで、海藻の代表としてよく食べられていたワカメは「め」と呼ばれていたそうです。お肉の代表はイノシシだったらしくイノシシは「い」と呼ばれていました。「き」とか「こ」とかの言葉も古い時代から使われた大事な言葉だったのでしょうね。ごく古い時代にはまだ文字がなかったはずですから単純な音であらわされる言葉は重要で頻繁に使われる言葉だったのでしょう。「め」の若いものがワカメと呼ばれるようになったのでしょうか。海藻のワカメは4月・5月には1.5m以上にまで成長しますがその頃には美味しくありません。1月・2月の若い時に取ったワカメが特においしいのです。今回取って来たワカメはまだとても小さくて若いのでなかなかの上ものです。

ワカメは日本ではいろいろな料理に使われますが、ワカメを使った料理はいかにも和風料理といった感じが強いですよね。洋風の料理にはワカメはほとんど登場しないように思いますが、わたしは世界の食べ物についてよく知らないので、ちょっと調べてみました。それによると日本と朝鮮以外ではほとんど食べられていないように書かれていました。最近になって日本に輸出するために中国でワカメの養殖が始まりそのワカメが中国国内にも出回るようになり、中国の方も食べるようになったとのことです。その他の国の方も最近は和食が注目されるようになっているので、次第に食べるようになるかもしれませんね。こんな美味しいものは世界中の人たちにも是非食べていただきたいものです。ワカメをよく食べる韓国では養殖ワカメと天然ワカメとではブランド格差が大きくて天然物は珍重されるそうです。それで、ワカメのよく生える磯は所有権ができていて大事に守られているそうです。

ワカメは褐藻網・コンブ目・チガイソ科の海藻です。潮通しのよい石や岩の多い海岸で、干潮時にも陸に上がらない深さで、深すぎない帯域に生えます。養殖ワカメは種付けしたロープを塩通しのよい沖合の海面に張って栽培しますが、栄養が豊富な所では一枚が2mほどにも成長します。自然に海岸に生えるワカメはそれほど大きくはなりません。海藻類は海水の温度が低下した時に成長するのでこれから春にかけて大きく成長します。大きく成長したワカメも夏までにはみんな枯れてしまい。7月になって私たちが海に入るころには根っこだけが岩について残っています。そして晩秋のころ岩に付着した胞子が発芽してまたワカメになります。

ワカメとかコンブは健康に良いと言われていますが本当はどうでしょう。次のようなことが書いてありました。

高血圧とワカメ

ワカメ等の海草類に含まれるアルギン酸は、消化管中で食物中のナトリウムと化合し一部がアルギン酸ナトリウムに変化する。アルギン酸ナトリウムはヒトの腸管内の消化酵素では分解できないため便として排出される、結果的に体内へのナトリウム吸収量が抑制されることになる。また、ペプチド類にはアンジオデンシン変換酵素(ACE)阻害作用のタイプも含まれており、ラットによる動物実験では吸収されたペプチドによる血圧降下作用が示されている。
肥満予防効果
   ワカメに微量に含まれるフコキサンチンは肥満予防効果があることが解明されている。

 


最後に、最近はワカメの種は船に付着して世界中に広がっているようで、外来植物として大変問題になっているそうです。世界中の人たちがワカメを食べるようになれば 問題はないのではありませんか。

 


湯通ししたワカメ

 

ワカメは陸上の植物のように先端の方に芽が成長して伸びて行くのではありません。一番下の細かい葉のようなものが生えている所が次々と成長して大きくなって行きます。根本に近い所が一番新鮮で先端が最も古い組織になっています。陸上の植物と反対ですね。

茎と葉の部分は切り分けます。葉の部分だけを野外で天日干しにして乾燥させて、それをもみほぐして粉にすると美味しいフリカケができます。

茎ワカメはいろんな食べ方がありますがとても歯ごたえがよく大好きです。

ワカメの先の方に茶色になった所がありますが、ここは渋みがあることがあるので切って捨てます。

メカブは別に食べます。根本に近い所にできるメカブは種のできる所で生殖器官です。

 

湯通ししたワカメに酢橙とお醤油をかけて食べるのが大好きです。