医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

玉石混交とは言いすぎ

2024-03-25 05:18:17 | 薬局
過剰になると言われていても数だけは確保するのはなぜか。

厚生労働省は薬剤師の需給関係は2021年から2045年にかけて最大で12万6,000人、少なく見積もっても2万4,000人が過剰になるとの推計を出している。
このまま増え続けると薬剤師であっても失業が出ることも予想される。

3月19日に第109回薬剤師国家試験の結果が発表された。
この件については既に20日のブログでも紹介している。
この結果について、妙に数字合わせ的な感じがしてならない。
例えば全体の合格者数は9千人を超える9,600人前後でほぼ一定である。
ただし今年の合格者数は例年より少ななく9,296人だった。
全体合格率は68%前後で毎年変わらず。
新卒合格率もなぜかしら不動の85%前後である。
この数字がほぼ一定などありえない気がする。
相対評価だからと妥協していいものか。

どうもこの数字を調整しているのが合格ラインにありそうだ。
合格ラインは前回の470点から今回は50点も低い420点だったそうだ。
知り合いの会社から「ダメだと思った内定者が合格できた」との報告があった。
自己採点の結果、明らかに点数が足りなくて内定取り消しの予定だったそうだ。
それがなぜかしらめでたく合格になった。

この合格ラインの引き下げは何なんだろうか。
単に薬剤師の数合わせなのか。
そうであるなら迷惑をこうむるのは国民になる。
本来の基準に達しない薬剤師がいるってことは安心・安全なサービスを受けらないってことにつながりそうだ。
ひょっとすると薬剤師全体の評価にも及ぶかもしれない。

逆に考えると問題作成者側に問題があったと考えるべきなのか。
変にひにくったどうでもいい問題が多かったのか。
そうだとしたら、その責任を問うべきではないのか。
一生懸命勉強している受験生に申し訳が立たない。

そもそも国は薬剤師をどうしたいのか。
将来推計から過剰になると自分たちで予測しておきながら、その推計値からどうしたいのか。
薬剤師は”粗製乱造”でもいいのか。
薬剤師としての職能に期待などないのか。

何だかこのままだと薬学系の大学の在り方を含めて、薬剤師の将来は暗くなるような気がする。
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