医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

ダメはダメ

2023-03-18 05:16:32 | 薬局
やらかしてくれたね。

ご存じのことと思うが、埼玉県の薬局が新型コロナウイルス抗原検査無料化事業に乗じて不正請求があったようだ。
テレビ局の取材によると経営者は、新車であれば1,000万円もするイタリアの高級車“マセラティ”を最近購入したらしい。
それくらい軽いもんだと思う。
何と言っても事業者として令和4年1月26日から令和5年1月31日までに40,094件の検査を実施し、1億4千万円余りの補助金を申請していた。
その内の9,100万円ほどがすでに交付されている。
このすべてが不正請求とは思わないが、テレビ取材では勝手に他人の個人情報を使って、やりもしない検査で申請していたようだ。
もちろん事業者としての登録は取り消しになっている。

取り消し理由が「検査申込書を偽造し、虚偽の手段により補助金の交付を受けた」「県の調査に対し、虚偽の説明を繰り返した」となっている。
県は事業者への調査を3回実施しているが、その都度「適切に実施している」とスルーしていたようだ。
そして4回目に「虚偽の補助金申請をしていたと説明」したとあるがトンマな話だ。
極めて悪質な感じがする。

さて、問題は1薬局に留まらない。
他にも取り消しの薬局が出てきている。
そして、この先も疑惑が浮上するってこともあり得る。
情けないが薬局全体への影響が大きいような気がする。
医療に携わる者として、本来なら”性善説“として任されている。
ところが、このような詐欺まがいの行為から薬局全体が“性悪説“と思われる危険性である。

いつも思うが、なぜかしら診療(調剤)報酬の改定前の年に何か起きる。
この何かがいろいろな審議会で取り正される。
全部が全部ではないはずだが全部みたいな言い方をされるような気がする。
あくまでも噂であるが、他にも不正をやっている薬局があるとかないとか。
今は内部告発があるのでズルは発覚する思って欲しい。

因みに、2021年8月から薬局におけるガバナンス強化が始まっている。
今回の件は医薬品医療機器等法(薬機法)の範疇ではないが、管理薬剤師はコンプライアンス(法令順守)に努めなければならない。
違反があった場合は管理薬剤師の責務は大きい。
これを機会に自薬局におけるガバナンス体制の見直しをお勧めしたい。

今回の不正請求もそうだが、新型コロナウイルスに関する補助金などは犯罪を招くスキが多過ぎるように思う。
目の前に美味しそうな餌を置かれた犬のようなものだ。
食べるなと言われても食べてしまう。
もちろん通常は「マテ」は、“待て”でじっと我慢するが、魔が差しやすい仕組みにも問題が多いように思う。

“据え膳くわぬは男の恥”などと言っている場合じゃない。

と、昭和の男は何事にも勘違いが多い。
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