医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

らじゃないれだ

2024-03-19 05:03:04 | 薬局
どうも納得がいかないけど、だれも何も言わないからいいのかな。

観客席が何を言ってもプレーする選手が何も言わなければ、それがルールと納得するのかな。
今回の調剤報酬改定で、ちょっと納得がいかないのが「地域支援体制加算」のマイナス7点じゃないだろうか。
この報酬は2015年に出された「患者のための薬局ビジョン」を踏まえて、薬局に求める内容を報酬の形にしたと思った。
それが未だ達成されたわけでもないのに引き下げとは何ごとなのか。

「調剤基本料1」の薬局は42,582軒あり、その内の「地域支援体制加算1・2」は51%の21,728軒しかない。
「調剤基本料1以外」の薬局は17,175軒あり、「地域支援体制加算3・4」は1,399軒しかない。
これは8.1%になる。
全然進んでいないじゃない。
にもかかわらず引き下げかよ。
黙っていていいのだろうか。

「地域支援体制加算」には地域に貢献する10の実績が求められている。
この10の実績の中で薬局が努力しても難しいものがある。
例えば、麻薬処方箋は地域で扱う医療機関がないと発行されない。
どうしろと言うのだ。
ある程度の機能を有する医療機関がないと麻薬処方箋は出ない。
麻薬の調剤実績など無理じゃないのか。

この他にも「小児特定加算」の実績も難しい。
厚生労働省資料によると「医療的ケア児とは、医学の進歩を背景として、NICU(新生児特定集中治療室)等に長期入院した後、引き続き人工呼吸器や胃ろう等を使用し、たんの吸引や経管栄養などの医療的ケアが日常的に必要な児童のこと」と示されている。
そして「全国の医療的ケア児(在宅)は、約2万人〈推計〉である」とある。
全国に2万人しかいない患者に巡り合うのは至難の業だ。

麻薬も医療的ケア児への対応も薬局としては大切な業務であるが、極めて受動的な対応しか難しい気がする。
それを要件として認めていいのだろうか。
なぜ、要件の見直しを提案しないのかが不思議だ。

「地域支援体制加算2」は10項目中の8項目の実績が必要になる。
上記2項目を除いたすべてが必要になる。
これでいいのだろうか。
どこからも何もないままでいいのだろうか。
「地域支援体制加算」の算定が少ないと評価されるのは薬局である。

やらないんじゃない。
やれないんだ。

本日は薬剤師国家試験の合格発表だ。
毎年9千人余りの出来立て薬剤師が誕生する。
薬剤師と言う資格にどんな思いを持っているのだろうか。
夢と希望に向かって羽ばたいて欲しい。

風は冷たい逆風だけどね。
コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 世間並になみだ | トップ | さくら舞う »

コメントを投稿

薬局」カテゴリの最新記事