どうなる、どうする厄介な薬価差益問題は…。
今さらではあるが薬価差益が問題として浮上している。
ある研究会が薬価差益に関する調査から、薬価や医薬品流通に関する提言を公表している。
とりあえず問題として上がっているのがボランタリーチェーン(VC)加盟の価格である。
あるVCの加盟薬局はほぼ9,000件に迫っている。
これは全薬局の15%に相当する。
そして、加盟薬局の推定薬価差が9%前後になるらしい。
未加入の薬局の平均は6%台と言うから効果ありと言える。
この薬価差とは消費税を抜いた真水としての差益である。
薬価差実額ベースのシェアでは200床以上の病院が23.2%、200床未満の病院・診療所が12.6%、20店舗以上のチェーン調剤が35.5%、20店舗未満のチェーン薬局・個人薬局(VC加盟を含む)が28.6%となる。
ここでの問題点は薬価差益の64.1%を薬局が占めていることにありそうだ。
疑問だが200床以上の病院はDPCを採用しているのでは。
定額制に薬価差はないのではないだろうか。
その大きな要因として大規模病院の薬価差が5%台、中小病院・診療所が4%台と納入価格に大きな差が生じている。
結果として薬価差益は薬局が取り過ぎで、それは過度な価格交渉にあるとなる。
それが巡り巡って後発医薬品メーカーの経営を圧迫させる原因となったのでは…?
また、医療法人などは過剰な利益は医療への再投資につながる。
なぜなら医療法人には配当禁止があるからだ。
ところが株式会社の薬局は配当として株主に還元される。
この議論は何につながるのか。
そもそも薬価差益が企業の努力によるものなら会社継続の原資になり得る。
ところが薬価差益の一部が価格交渉代行業に流れるとなると話は違ってくる。
いつも言っているが薬価差益も診療報酬で賄われているので、国民の租税と社会保険料で成り立っている。
この結末がどうなるのか現段階では想像しがたい。
9,000件は1つのグループで、他も合わせるとかなりを占めている。
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