医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

痛く在庫

2016-03-26 05:31:19 | 薬局
在庫調整は万全か。

調剤報酬改定ばかりに右往左往するのではなく、今月は在庫の圧縮も大きな課題である。
いつもより遅れてやってきたインフルエンザや逆に早めの花粉症など、押さえたくても用意しなくてはならない薬がある。
在庫は3月末と4月1日では価値が異なってしまう。
薬局の薬価はどれくらい引き下げになるのだろうか。
私の予想では8%前後じゃないかと考えている。
簡単に8%と言うが意外に大きな損出になる。

月の売上が1億あったとすると薬価請求分は約7,000万円じゃないだろうか。
ここから値引が入るので実際の仕入れ価格としては約6,000万円となる。
これが在庫となると、きちんと管理していても7割程度あると思われる。
在庫金額が半分だと凄すぎる。
7割で4,200万円になる。
この8%は336万円になる。
極めて単純だが一夜にして336万円が消えてなくなる。
いつも言っているが、この在庫差損分を国に訴えないのが不思議である。
儲かっているからでは済まされない。

従って、3月末在庫をどこまで少なくするかが現場の技となる。
申しわけないが“至急配達”も致し方ない。
その分、きちんと医薬品卸にも礼を尽くして欲しいものだ。

さて、こちらはどうなるのか「委託在庫」と言うのか「消化払い制度」と言うのか、そんな仕組みもある。
薬局に在庫品としてはあるが、開封した段階で支払いが発生する。
在庫管理は医薬品卸がモノが無くなった段階で補充してくれる。
いわゆる買掛金の効率化になるはずである。
ところが、この補充してもらった在庫は医薬品卸からは荷離れ扱いになり、所有は薬局となっている。
この場合の薬価差損はどっちが持つのだろうか。
医薬品卸の委託を受けて在庫をしているのだから、3月末で未開封は全商品返品扱いになるのだろうか。
そうでなければ医薬品卸が親切に補充してくれた在庫は、在庫差損としてあだになる。
もちろん「消化払い制度」を採用している薬局は、それを心得て採用していると思うが、出来ればどう対応するのか知りたいところである。

かなり前には不動在庫の処理を急ぐように警告した。
今回は3月末在庫の圧縮が急務と告げたい。
どちらにしても期限はもうすぐに迫っている。

あれもこれも忙しいねぇ…。






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