医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

踊るあほ~に、見るあほ~

2015-01-21 06:11:06 | 薬局
踊らされている。

いろいろな企業が、それぞれの仕組みで「電子版お薬手帳」の普及に努めている。
あれこれ数えてみると20数社の「電子版お薬手帳」があるのではないだろうか。
そして、それぞれが自分の薬局から出された薬の記録として、スマホなどに保存される仕組みである。

本来の「お薬手帳」の役割は、どこで薬をもらっても重複や相互作用の確認などが分かるためのモノじゃないだろうか。
もちろん災害時の投薬履歴にも使われる。
ところが「電子版お薬手帳」は、データを登録できる薬局の薬しか入力されない。
薬局が異なる場合は、それぞれのアプリを見比べることになる。
一元管理は出来ない仕組みだと思う。
まったく出来ないとは言わないが、自薬局への囲い込みだから仕方がない。
これでいいのだろうか。

実は、この「電子版お薬手帳」であるが、厚労省が「2015年までに30%の普及を目指す」と発表があったとなっている。
そこで、厚労省のホームページなどを探したが見当たらない。
どこの部署がいつ発表したのか知りたいところである。

お陰様で、システム会社にとっては“棚から牡丹餅”が落ちてきた状態となった。
ひょっとしたら時代が時代なので「電子版お薬手帳」の普及が進み、ビジネスチャンスが到来したのでは…。
確かに、大手調剤チェーンはそれなりの投資をして、自社の「電子版お薬手帳」を作成し、外来患者に広めようとしている。
しかし、聞くところによると、その活用は思惑とはかけ離れているようだ。
先ず、現場が面倒なので説明も管理も出来ない。
患者も必要性を感じていないようだ。
さて、どうなるのか?

同じ様な仕組みに“スマホ処方せん”がある。
こちらも大手がこぞって導入している。
実際に患者の活用状況を聞いてみると、ほとんどが使っていないようだ。
中にはスマホで送信して薬局に行ったら「まだ出来ていません」と待たされたという。
結局は処方せんを持参しても同じだったとか。
確かに、医療機関の門前にスマホで送ろうが、持参しようが調剤の時間は変わらない。
多少待ち時間が短くなった程度でないだろうか。
患者の囲い込みになるそうだが、ほとんどが既に来局していた患者だそうだ。

さて、元に戻ると「どこでもMY病院」や「電子版お薬手帳」などは、どちらも2015年までの期限付だった様な気がする。
今年がその2015年である。
どこまで何が進んでいるのか。

この頃、この話が見えてこない。
今さら「冗談、じょうだん」では困る人もいる。





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コメント (2)
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