医療・介護を支える継続企業の知恵袋

毎日ブログを書き続け10年が過ぎました。2025年、2042年に向けた医療介護の厳しい時代を乗り切る策を考えます。

世界の常識!

2008-09-17 04:51:42 | 薬局
アメリカでの調剤は処方箋に基づきバラ包装の小分けスタイルが主流となっている。
小分けの容器は、カメラのフィルム(こんなのがあったって覚えていますか?)が入っていた入れ物の大きさで、押しながら回すとふたが取れる仕組みになっている。
これは子供がいたずらして誤飲しない工夫だそうだ。
その手数料はディスペンス・フィーと言って$4程度になっている。
いわゆる調剤料に相当する。
もちろん調剤基本料も服用歴管理指導料も付かない。
これは公的保険のメディケア(65歳以上の高齢者医療保険)、メディケイド(貧困者医療保険)の場合で、民間保険ではもっと安価となる。
処方箋による収益は薬の販売価格による差益となる。
一般的にはAWP(アベレージ・ホールセラー・プライス)を基準に販売している。
しかし、最近ではメディケアにおけるパートDの価格AMP(アベレージ・マニファクチャ・プライス)に変わりつつあり、これはAWPよりかなり安価となっている。
この薬の価格は大きな変化の中で変わりつつある。
それは、また後ほど。

メールオーダーについて聞いてみる。
処方箋を送ってもらい調剤をして薬を送る仕組みである。
ここはかなりグレーゾーンだそうだ。
ご存知のようにアメリカでは慢性疾患についてリフィール処方箋が一般的である。
リフィール処方箋は、そこに記載されている内容が1回分として処方される。
その他にリフィールの欄に回数を書き込むころがあり、そこに回数を記載する。
例えば5と記載すると、処方箋本来の分と残りの回数の合計回数が処方可能回数となる。
従って、この場合は6回分となる。
さて、メールオーダーだがリフィール処方箋を受け取った場合、本人の希望があろうとなかろうと、全回数分の薬剤が届けられることがある。
既に、本人が亡くなっていても継続されて薬が届けられる。
グレーゾーンと言うのは、そこら辺の管理が曖昧だと言うことらしい。
保険会社とのトラブルも多いようだ。

ヨーロッパもアメリカも日本のように調剤技術料はない。
服用歴管理指導料のなるものもない。
世界の常識は日本の非常識と言うが、世の中少しずつ常識に近づくようになっている。


コメント
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