花ごよみ

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愚行録  貫井徳郎

2017-02-01 | 本 な、は行(作家)

愚行録 (創元推理文庫)

映画化を機に読みました。

ある凄惨な事件の被害者を中心に
それを取り巻く周囲の人々が、
語っていくことで
人間の愚行が明らかにされていく。

ルポライターのような人物が
被害者に関係した人達にインタビュー。
「あたし」がお兄ちゃんに対し語る部分を、
折々挟みこみながら物語は展開。

幸せな一家に突然襲いかかった惨劇。
被害者一家の知人、友人達が語る話は
結構現実味があって嫌みたっぷり。

犯人捜しというより
被害者と関わった周囲の人達の、
嫉妬、エゴ、格差社会が
もたらす心の暗闇など、
愚行の数々、人間の裏側に潜む悪意を
明らかにしていくのが
きっとこの本のテーマなんでしょう。

様々な愚行が明かされ、
イヤな気分になってきます。
心が重くなってしまい、
後味は悪いです。

インタビューの部分と、
「あたし」が語る部分、
ラストになってどういう風に繋がっていくのか
気がかりでした。

映像化もどんな構成になるのか気になります。







コメント (2)
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