JF4CADの運用日誌2.5

アマチュア無線局JF4CADの活動内容紹介ブログです。

宮城移動運用報告④

2019-05-12 | 移動運用結果報告
5/2(金)石巻→女川→出島→女川→仙台市内
今日は牡鹿郡女川町の出島に行ってみます。

江島・出島方面への定期船の女川港出航時刻は6時50分・10時30分・15時30分です。6時50分までに石巻から女川に着くJRやバスはなく、女川に泊まることも難しいため10時30分の2便で島に行き、3便で女川に戻るしかありません。3便の女川港到着は16時55分で、到着が20時頃になるものの仙台からの日帰りも可能です。

女川港10時30分発の2便に乗るには石巻9時33分発に乗ればOKです。女川には9時59分に着きます。

仙石東北ラインは始発の仙台行きと最終の仙台発が女川まで直通しています。女川町はもっと本数を増やして欲しいとJRに要望しているようですが実現の目処が立っていないようです。石巻駅で仙石東北ラインと女川行きが短時間で接続するよう石巻線のダイヤを見直すやり方でも利便性が上がるはずですよね?

石巻駅はSuicaが使えますが女川はSuicaに対応していないので切符を買わないといけないようです。石巻駅の券売機でSuicaのチャージを使って乗車券を買うことはできます。

四角い箱みたいなディーゼルカーです。

9時59分に女川駅に到着。女川町は人口約6,500人。俳優の中村雅俊さんの出身地です。1889年に女川村が成立、1926年に女川町となりますが、周辺のどの自治体とも合併することなく現在に至っています。

天然の良港・女川港があり、サンマ漁を中心とした水産業が盛んで活気がありましたが、高さ15mの大津波で漁港や市街地は壊滅的被害を受け死者・行方不明者は1,000人近くに上りました。復興にあたり市街地を高台に移転し災害に強い街作りを進めているものの人口は東日本大震災前の2/3にとどまっているそうです。

女川駅も基礎部分を残して全て津波で流失、停車中の列車が200mも押し流されるなど被害が大きく、市街地の高台移転に合わせて駅も高台に新設されました。再開までに約4年かかったそうです。再建された女川駅はこいのぼりが泳いでいます。というか今日は強風で吹き飛ばされそうな勢いです。

駅から見ると坂の下にシーパルピアという商店街が作られ、そのさらに先に港があります。

シーパルピアを抜けたところに旧女川交番があります。

津波で基礎が引き抜かれ建物が横倒しになったままの無残な姿を晒しています。周囲を整備したのち震災遺構としてこのまま保存され津波の恐ろしさを後世に伝えることになるそうです。

旧女川交番からさらに坂を下ってシーパル女川汽船の乗り場に到着。シーパル女川汽船は町と出島・江島が共同で出資した第三セクターです。船は無事だったものの女川港の乗り場や桟橋が被災、4名の職員が津波に巻き込まれてしまったそうです。何とか仮設で再開にこぎつけたのち2015年に観光桟橋が完成、こちらからの発着です。

震災前は1日4便でしたが江島・出島とも震災後に大きく人口が減ってしまい現在は3便になっています。

出島には出島港と寺間港があります。行きの2便と帰りの3便では寄港パターンが異なっており、出島港で4時間15分、寺間港で4時間45分と在島時間が変わります。寺間港にしたいと思います。

女川 10:30発→寺間 11:20着 出島在島時間4時間45分
寺間 16:05発→女川 16:55着 

船は「しまなぎ」です。2006年に墨田川造船で建造された61t・航海速力22ノットの船で1台だけ車を載せることができます。「しまなぎ」は津波を逃れたものの女川港が破壊されて入港できなくなり3日間沖合で待機したそうです。

同じ桟橋からは潮プランニングの金華山行きが出ています。1日1本のみと寂しいですがユニークな船を持っています。

こちらの「ベガ」で、前身は何と八重山観光フェリーの「サザンクロス3号」。航海速力36ノットの爆速の世界が東北で体験できますhi既に予定を公開している通り今年も八重山に行きますので「ベガ」の元同僚たちにお世話になる予定です。


「しまなぎ」の船員さんに聞いたら風が強いものの2便・3便とも就航予定で日帰りOKとのこと。船内で往復の運賃を支払います。

女川を出航しました。2便はまず江島に立ち寄ってから出島に向かいます。このため明日の下見もできることになります。強い風で波が立っており港を出るとさすがに揺れますが、何とか持ちこたえられます。玄界灘のうねりに比べたら穏やかでした。定刻より5分早い10時55分に江島到着。

今回江島からのQRVはできませんが、港でQRVできることが確認できました。いつか再挑戦したいですね。江島の次が寺間です。20分かかります。


定刻より10分早く出島寺間港に到着。

震災前は450人が住んでいましたが今や130人を切っているそうです。震災から8年経ちましたが離島の出島ではまだ復旧工事が行われています。学校・郵便局・医院といった生活インフラはことごとく閉鎖され再開されないままだそうです。

寺間の岸壁も地震で沈下してしまったそうです。工事の邪魔にならずQRVできそうな場所を見つけましょう。

とにかく風が強いです。容赦なく吹き付けますので風上に背中を向けてしのぎます。一昨日のような寒さはないものの時折漁船が岸壁に叩き付けられドーンという鈍い音が聞こえます。


今日は18MHzのアンテナも持ってきていますから11時45分に18MHzからスタートです。うーん・・・空振りです。開きそうな感じでしたがダメでした。

7MHzに張り替えます。長い7MHzのエレメントが風に流され固定しなくてもQRVできそうなほどです。バンド全体聞こえている局が多くはなくあまりCondxが良くはなさそうですがこのバンドしかなさそうですね。毎度おなじみ聞こえるエリアが限られQSBが大きいCondxです。強風に耐えながらなのできついです。

ところが14時20分頃になると突然Condxが上昇しほぼ全国がオープン、パイルになりました。ここがチャンスでどんどんQSOしてゆきます。呼ばれる呼ばれる。Condx上昇後は1時間で60局になりました。

楽しい時間もこの辺でおしまい。そろそろ帰りを意識する時間になりました。飛ばされないよう慎重に片付けましたが、弁当の箸袋が吹き飛ばされました。一瞬で30m位先まで飛んで行き、しまいには見えなくなりました。

そんな中でも「しまなぎ」が来てくれました。3便は寺間→江島→女川の順です。先月からダイヤが改正され、1便と3便にあった寺間港の二重寄港(3便だと女川-出島-寺間-江島-寺間-女川)が解消され各港1回だけの寄港になりました。


帰りの「しまなぎ」が女川港に到着。

元々出島は丸中金華山汽船、江島は江島汽船が運航していたそうですが、丸中金華山汽船の経営悪化で航路統合を行い2005年にシーパル女川汽船が設立されたそうです。丸中金華山汽船は金華山航路に特化するも乗客減少に歯止めがかからず倒産、江島汽船は今の「しまなぎ」就航により会社を清算しています。

出島の架橋が完成したら出島・寺間への寄港は取りやめる予定だそうで、40人弱の江島のために定期船を維持しなければならず厳しい経営環境になるのでしょうね。

次の列車は女川17時52分発です。1日4本しかない石巻行きのバスは既に最終が出発済みでJRしかなく時間に余裕があります。お土産の買い物をしてみます。駅の1Fが日帰り温泉の受付兼お土産屋さんです。17時までに閉店するお店が多い中でここは遅くまでやっているので有り難いです。

石巻行きに乗りましょう。

3月の松山移動で坂本冬美さんが杏里さんの「オリビアを聴きながら」をカバーしていた話に触れましたので今回は杏里さんの面白い音源を持ってきました。

1978年に「オリビアを聴きながら」でデビューした杏里さんは当初から歌唱力が評価されたもののレコードが売れず、数年にわたり曲調をコロコロ変え迷走します。同じ事務所だった角松敏生さんがプロデュースに携わり「夏向きのポップな曲」という方向性が固まってようやく世間から注目されるようになりました。その後自らのプロデュースに切り替え脂の乗った30代(1994年)にベストアルバム「16th Summer Breeze」を出しています。「16th Summer Breeze」はアルバムとして統一性を持たせるためセルフカバーで再構成されていますが、それぞれの曲を当初のオリジナルで再現したものが転がっていました。

このため1曲目の「ALL OF YOU」は歌詞が変更されたシングル版ではなく「赤いパスポート」が出てくるアルバム版です。分かっている人には楽しめる音源でしょうね。

1978年デビューの女性歌手は竹内まりやさん、高橋真梨子さん、石川ひとみさんなど今なお現役の方がおり、宇多田ヒカルさん、椎名林檎さん、aiko姉さんなどがデビューし「当たり年」とされる1998年と同じくらいインパクトが強い年です。


石巻には18時18分に到着です。仙台方面へは18時29分発の普通と59分発の仙石東北ラインがあります。どっちに乗っても仙台到着は5分しか違いませんし、次の仙台行き高速バスは仙石東北ラインの発車後で仙台着が遅くなるため少しだけ快適な仙石東北ラインにします。待ち時間だらけでなかなか仙台に戻れません。

仙石東北ラインの列車に乗ります。引き続き音楽を聴いていればいいので楽ですね。

20時に仙台駅到着。宿で手続きをしたらすぐ夕食に行きましょう。もちろん仙台、この時間からでも飲んで食べられますhi


本日は114局でした。14時台のCondx上昇に救われました。ありがとうございました。残る江島はいずれかのタイミングで行ってみたいと考えています。
コメント
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