火星への道

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確信を得ました!

2014-12-18 01:07:47 | MSL

12月16日のWhat'sNewにCuriosityがGaleクレーターで有機物とメタンを発見したことを確認したと発表されています。
詳細は、こちらこちら
今までの発表論文は、こちらで 

1.Galeクレーター内で有機物を見つけたことが確認されました。
  既に有機物発見は、報告されていましたが、地球由来ではないということを確認していました。

2.大気中にメタンの存在を確認しました。

この2つが確認されたことで、火星に生命が存在していた可能性が高まりました。
また、メタンの存在は、つい最近に生命活動か地質活動があったことを裏付けています。
*火星は、生きているんですね! 

研究者は、上記の他に、次のことを報告しています。
the Cumberland の岩石の中の湖底の鉱物に固定されていた水の分析から、湖底が形成される前に大量の水が火星から失われ、その後も水の喪失が継続していたことが分かったそうです。
この湖底は、30億年以上前に形成されたと推定されています。

下図は、CuriosityがSol279(2013年5月13日)にドリルして採取した "Cumberland."からのサンプルをSAMで分析した結果です。
上の段が分析結果で、下段は、サンプルを入れない状態のブランクです。
分析の結果、確認された化合物を立体構造式で表示しています。
緑色のボールが塩素原子を表す。小さ な黒いボールが炭素原子を表す。炭素原子から延びるスティックは、水素原子への結合を表す。)
左から1:クロロメタン、2:ジクロロメタン、3:トリクロロメタン、4:四塩化炭素、5:ジクロロエタン、6:ジクロロプロパン、7:ジクロロブタン、8:クロロベンゼンです。
これらの化合物は、生命の存在がなくても生成する可能性がありますので決定的な証拠とはなりませんが、生命を形作るために必要な物質です。
これらの化合物は、サンプルの中に含まれていたものではなく、SAMで分析する際にサンプルに含まれている過塩素酸塩と前駆体とが化学反応した結果、生成した可能性があります。
また、その前駆体がもともと火星で生成したものか、隕石等によって外部から入ってきたものかということも可能性としてあります。
そういう訳で、まだまだ調査を深める必要が残っています。
でも、少なくとも地球外の物質に有機物が存在していることが確認できたということです。
*それも生命の原料となるものです。凄い!

下図は、クロロベンゼンの含有量を4つのサンプル採取場所で比較したものです。
左から"Rocknest" :Sol61(2012年10月7日)、"John Klein":Sol182(2013年2月8日)、"Cumberland.":Sol279(2013年5月13日)、"Confidence Hills": Sol762(2014年9月28日)
*各Solは、サンプルを採取した日です。
"Cumberland."以外の3ケ所では、分析値が機器のバックグラウンドレベルを下回っていました。 

各サンプル採取場所は、下記の通りです。

 

下図は、Sol1から750までに亘って大気中のメタンを測定した結果です。
SAMの TLS(the Tunable Laser Spectrometer)を使用しました。 
2012年8月から2014年9月くらいの範囲です。
2回ピークがありますね。
1回目のピークは、Sol300(2013年6月10日)付近です。まだ、Yellowknife Bayにいました。
2回目のピークは、Sol500を中心にSol50前後の幅があります。
Sol500は、丁度2014年の元旦ですね。 

Sol450-550の範囲というと下図のCooperstownとKimberleyの間の青い線の範囲くらいですね。

着実に前進しています。
Curiosityの山登りも待ち遠しいですね!


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