火星への道

有人火星探査の実現を夢見て!火星ミッションの情報を提供しています。

色々ありますが、とにかく前進しました。

2013-09-27 09:41:40 | インド

9月23日のEmillyさんのブログでインドのMars Orbiter Mission”に触れていましたので紹介します。
DECCAN Chronicleの9月22日の記事「Go ahead given for October 28 Mars mission」の引用とEmillyさんの”Mars Orbiter Mission”への見解で纏められています。

先週末、専門家の国家委員会が審議した結果、10月28日から11月19日の間の早い時期に打上げることが承認されたとのことです。
現時点では、10月28日の午後が有力のようです。
Emillyさんは、当初予定では、打上時期が10月21日から11月19日とされていたのに1週間の遅れが出ていることを心配しています。
ISRO(Indian Space Research Organisation)は、それについて何も理由を述べていないとのことです。 
現在、宇宙船は、振動実験を受けていて、木曜日(26日)に出荷前審査があるとのこと。
その後、9月30日にはSriharikota 発射地へ送られます。
打上ロケットは、組み立て中で、宇宙船は、10月10日にロケットに組込まれる予定です。

現在、web上に多くの関連写真が流れています。それをEmillyさんが纏めたのがこちらです。
http://www.flickr.com/photos/planetaryblog/sets/72157635807996726/

下図は、その一部です。

また、ニュースの動画がありますので、下記にて確認してください。

https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=MQC4nomnJrE

https://www.youtube.com/watch?feature=player_embedded&v=88dcG2K5FiU

Mars Orbiter Mission”がとにもかくにも進展しているようなので、一安心ですが、Emillyさんが2点懸念を示しています。

1.「メタン測定機器を今更運ぶのは、無駄では?」
  宇宙船に搭載される測定機器は5つあります。(7月30日の当ブログ「
インドの”Mars Orbiter Mission”」参照)
  その内のひとつがMethane Sensorです。先日のCuriosityからの報告によると火星大気中のメタンは、全く検出されませんでした。
  残された可能性としては、測定機器TLS(the Tunable Laser Spectrometer)の検出限界以下の濃度である可能性だけです。
  この発表は、インド国内で小さいながらも驚きが広がりました。
  それでも、ISROのリーダーは、生命探査という面を強調して、Methane Sensorは、分析機器の1つであるとの見解のようです。 
  MAVENも同様な問題が有りますが、MAVENの場合は、初めから火星大気中の多くの微量ガスの測定に重点を置いているので、Curiosityの測定結果にそれほど影響を受けないとのことです。
  MAVENの科学チームは、以下のように言っています。
  「メタンが検知されても検知されなくても、大気ガスの詳細な分析結果は、火星の近況および気候についての私たちの理解のために主要な進歩になるでしょう。」 

2.「これくらいでは、火星は汚染されませんよね?」
  上の画像のインドのクリーンルームの様子と下の画像のMAVENのクリーンルームの様子を見比べてください。
  インドのクリーンルームでは、素手で作業して髪の毛も露出しており、靴や衣類も充分に防護されていないので多くの有機物質がクリーンルームを汚染しているものと思われます。
  Emillyさんは、以下の通り言ってます。
  「今回は、着陸船ではないので、MAVENほどの厳しい管理が本当に必要なのかどうかと言うことも出来ますが、現在出来る範囲で注意をすることは、必要ではないでしょうか?」   

 

この件は、宇宙検疫の問題です。
宇宙検疫という概念は、国際的に認知されていますが、具体的な基準は決まっていないのが現状ですね。
現在は、国際的な宇宙検疫についての基準作りがすすめられている状況です。
NASAは、着陸船と軌道周回船で対応を分けているようです。
着陸船は、かなり厳重に殺菌されていますが、軌道周回船は、なるべく有機物等の汚染を防ぐ程度のようです。
1例として、2003年のガリレオ探査機の木星突入がありました。詳しくは、下記を参照。

 http://wired.jp/2000/07/05/nasa%E3%81%8C%E6%83%91%E6%98%9F%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%AE%E7%92%B0%E5%A2%83%E6%B1%9A%E6%9F%93%E3%82%92%E6%87%B8%E5%BF%B5/

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AC%E3%83%AA%E3%83%AC%E3%82%AA_(%E6%8E%A2%E6%9F%BB%E6%A9%9F)

ISROも出来るだけのことをし様としている姿勢は、感じられますが、やはり国際的な基準作りを急ぐ必要があると思います。

コメント
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