裁判員裁判で無罪とした判決の控訴審が一転して,破棄有罪とした事件について最高裁第1小法廷が2月13日に一審支持の判決を出しました。
控訴審は基本的に事後審であり,破棄するには一審判決が不合理である具体的理由が必要である,その理由が明確ではない控訴審判決は破棄を免れない,としたもので,ある意味では当然ともいえる判決ですが,私は大変感銘を受けました。
ひとつは,第1小法廷には,金築,白木両氏という裁判所を代表する刑事裁判官が在籍し,どちらかといえば保守的と評されていたようですが,裁判員裁判の意義を高らかに評価する格調高い判決を出したことに,時代の変化と最高裁の権威を感じました。
白木裁判官の補足意見は,特に裁判員裁判制度の施行後は,と断ったうえ,高裁裁判官が自分の心証通りに一審判決を変更する,これまでの慣行を強く諫めています。
いわれてみると,私もかつて高裁の裁判官のころに,最終の事実審理であることを考慮して,かなり自分なりの心証を形成して一審判決を破棄していたような気がします。もっとも一審判決が余りにひどいと感じたときだけだと自己弁護していますが。
裁判員裁判が改めて控訴審の在り方を刑事訴訟法の原則に戻るよう促しているようです。
裁判員裁判制度は,証人中心主義という本来の刑事訴訟を回帰させたように,計り知れないエネルギーを「持っている」のではないでしょうか。
何も持っていない「花」
今回も憲法違反という見解が定説に近い通説になっている裁判員制度を
合憲とし、推進している最高裁判決を格調高いなどという意見には
理解に苦しみます。
自衛隊なんて普通に憲法9条を読んだら
小学校高学年の児童でも憲法違反だとわかります。
憲法学界の大勢も憲法違反だと言っている。
それなのに、戦後、自衛隊を憲法違反と言った最高裁判事が1人もいない。
今回の裁判員制度もそう。
ほとんどの本・論文が裁判員制度は憲法違反と言っているのに
最高裁にいる15人の裁判官がだれ1人として
憲法違反と言わない。
これは異常事態です。
政府・国会が好き勝手にやっているのを追認する裁判官の方が
よっぽど保守的な御用学者(政府御用裁判官)だと思います。
裁判員制度・定着してほしい
民事訴訟も→裁判員法廷・使ってほしい
昨年・傍聴旅行時
1:高松・江尻禎裁判官様
2:松山・濱口浩裁判官様→裁判員法廷使う姿・好感
裁判員制度に反対するのはいいと思いますし、憲法違反だと主張するのもいいと思いますが、勝手に「通説」にするのはいかがなものかと。
このコメント欄を読んでる読者の中には、もしかすると、そういうデマを信じてしまう人が出てきてしまうかもしれないので、書き込ませていただきました。
ブログの管理人さんのご迷惑になりますが、
今回に限り、1つだけ反論文を書くことをお許し下さい。
>>通りすがりさん
はじめまして。
裁判員制度が憲法違反という見解が通説であることは
紛れもなく事実です。
芦部信喜の「憲法」(岩波書店)、伊藤正己の「憲法」(弘文堂)、
内野正幸の「憲法解釈の論点」など法学者・法曹・司法試験受験生などの
バイブルとされている各種の法律書でも指摘されている通りです。
私みたいに現行法よりも平安時代の検非違使の方が詳しい一般人向けに
書かれたものでは、井上薫元裁判官の「つぶせ!裁判員制度」(新潮社)があります。
そちらの方で、様々な面から詳しく論じられているので、
お読みいただけますと、幸いです。
私の方から少しだけ簡単に憲法違反の根拠を示しますと
職業裁判官3人・裁判員6人の裁判員裁判では法律に基づいた裁判が実施不可能になり
国会の作った法律がきちんと適用されてないという事態が生じています。
国民の代表である国会が作った法律がきちんと適用されなければ
それは国民主権の否定に他ならず、憲法違反と言わざるを得ません。
加えて、事実認定にも法律の知識は必要ですし、
法律解釈と事実認定が不可分一体のケース、
裁判官が法律解釈を示しても裁判員の多数が嫌だと言って無視したケースでは
もはや、現場の裁判官が止める術はありません。
法律に基づかない裁判となっています。
追伸、最初に書きましたが、ブログのコメント欄で、このような論争を
繰り返し行うと、管理人さんのご迷惑になりますので、
これ以降、私の方から再反論の文章は載せません。
その点はご了承下さい。
お願いします。
単純多数決で無罪になりますよ
>裁判員裁判制度は,証人中心主義という本来の刑事訴訟を回帰させたようにー
つまり「花」さんは、
「今までの裁判官は、法の本来の原則からかけ離れた裁判を、やり続けていた。」
という意見なわけですよね
。
そうであるのならば、裁判員制を絶賛するのも結構ですが、同時に、
法の原則からかけ離れた裁判をやり続けていた(はずの)裁判官達を、実名・実例を挙げて批判すべきではないでしょうか。
また、そのような裁判官を指名した者にも、責任を問うべきではないでしょうか。
私の知る限り、退任者を含めた裁判官の方で
「私達が今まであまりにもダメだったから、多額の税金を投入して制度を変えなくてはならなくなりました。申し訳ありません。」
と、謝罪された方も、なんらかの責任を取られた方も、一人もおられません。私の知る限りですが。
私は裁判員制に反対ですが、賛成派でかつ「花」さんのような意見の方達は、
「法の原則からかけ離れた」 裁判をしていたはずの裁判官達が、全く何一つ謝罪も、反省も示していない状態を、どう捉えておられるのでしょうか。
子どもの連れ去りは、明らかな法律違反なのに、それを容認しています。
こんな国は、もはや法治国家といえません。
放置国家です。
子どもの連れ去りは法律違反!
国会でも確認されています!
裁判官はなぜ無視するのか?
子どもの福祉を無視して、「私たちは間違っていない」という裁判官の体裁だけを守る裁判官は即刻罷免すべき!