弁護士になって裁判結果がなかなか自分の思ったとおりにはならず,非力を感じることがよくあります。
しかし,最近,約3年前の事件について,社会復帰調整官から処遇終了の申立をしたとの連絡を受け,ほっとしたことがあります。
いわゆる老老介護の末の殺人事件の女性被告人ですが,幸い裁判員裁判で執行猶予になりました。
ただ犯行時も判決時も重度の鬱病で,自殺のおそれがあり,医療観察法による通院措置決定がなされ,社会復帰調整官が中心となって医師,
社会福祉士等と連絡調整をしながら,本人の治療と社会復帰に向けた努力がずっと継続されました。
特に毎年の犯行時と同じ月あたりが危ないとも言われていました。
私も時折訪問して激励などしておりましたが,2年くらいたつと少しずつ明るい表情に変わっきている,と感じられるようになりました。
医療観察法による長期の見守りが成功したと思います。そのような場面では法律家はあまり役立ちませんね。
処遇終了決定が出たら,本人と祝いたいと思っております。
たまには役に立つ「花」
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