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閑話休題

2007年03月11日 | 瑞祥
興味があって、中国の五経のひとつ「易経(周易)」を読んでいたら、「訟」(訴訟)について、こんな注釈がありました(書き下し。難しい漢字はひらがなにしました。)。「訟、まことありて塞(ふさ)がる。おそれて中すれば吉、終われば凶なり。大人を見るに利ろし。大川をわたるに利ろしからず」。その意味は、「さて、うったえは、中心にまことがありながら、相手のために妨げ塞がれることによってやむを得ず起こすものであるから、よく自ら驚懼して中道にかなった行動をとれば吉であるが、強引に訟を遂げようとすれば凶である。その是非の判断は・・剛健中正の大人にまみえて決してもらうのがよろしい。大川を渉るような冒険を試みるのはよろしくない」(岩波文庫 易経(上)」ということのようです。訴訟に臨む当事者の心構えか、訴訟における和解の極意のような気がして、びっくりしました。3000年以上前の文書とはとても思えませんでした。昔の文章を読んでいると、今に通じるものがあってじーんと来るときがありますね。日曜日の閑話休題でした。(瑞祥)

1 コメント

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タイトルが・・・ (ラピート)
2007-03-16 22:37:08
初めてコメントします。
昔は、争訟断獄と言って、争訟が民事、断獄が刑事だったような記憶があります(不正確ですが)。

ところで「閑話休題」の意味を間違って使っていないでしょうか?
易経の引用との比較において気になりました。
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