今週は、12日に、お隣の韓国で、国民参与裁判が始まったことが一番のニュースのように思います。もちろん、外国のことですので、ブログのニュースに取り上げるのはいかがというご意見もあるでしょうが、刑事裁判に国民参加制度がなかった国で新たに取り入れ、しかも文化的に日本と近いことは否定できないですから、来年に迫った裁判員裁判の実施に向けてとても参考になると思い、一番のニュースとしました。
韓国の制度は、陪審制と参審制を組み合わせた制度で、対象は、重大事件のようで、こうした面では、日本と似ていますが、① 被告人が裁判官による裁判と選択できること、② 裁判官が陪審員の判断とは異なる判決もできるなどの点で、日本と異なる点もあるようです。
いずれにしても、韓国は、日本より少し先駆けて、各方面で司法改革を実施してきましたので、その先行きは、注目されるべきでしょう。法曹人口の面でも、司法試験合格者増を実施しており、韓国の法律家の中で不安、不満もあるようです。ただ、合格者減にはなっていないようです。
他には、志布志事件での法務大臣の発言が大きく取り上げられましたね。
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その中でも司法関連ニュースといえば、ロースクール設置に向けての動きの中、高麗大学校(日本で例えれば早稲田大学相当)のロースクールの認可定員が少なすぎる(120人)として、これではまともな教育ができないと言って反発しているとのニュースが主で、陪審員裁判開始のニュースは見ませんでした。
韓国では陪審員の評決に、必ずしも裁判官が縛られないということで、どこまで効果があるのか未知数でしょうね。
関係ないですが、韓国の大法院(最高裁判所)のサイト
http://www.scourt.go.kr/main/Main.work
は、裁判例開示や、自己が関わる裁判の検索システムなど充実しており、日本の最高裁判所サイトとの差を感じます。