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 今年は,ソフトバンクホークスの王監督が引退するようである。私の生まれた頃からずっとヒーローであり,長島元巨人監督と共に忘れられない存在である。プロ野球ファンの1人として,巨人に入団してから50年間,王監督,本当ご苦労さまでしたと言わずにはいられない。王監督に比べると年齢はかなり下であるが,阪神タイガースの岡田監督も引退のようである。今年,セリーグ優勝を逃したのはさぞかし悔しかろうと思う。ただ,年齢からして阪神での再登板もあり得るであろうし,王監督と同じように,他球団に招聘されることがあるかもしれない。いつかまた,プロ野球ファンを楽しませて欲しいと心から願うものである。

 このように,今年は,プロ野球界で大物の引退が続いているが,司法界も大物の引退が続いている。わが裁判官ネットワークでは,代表格であった安原浩元裁判官が6月に退官した(6月30日欄参照)。民事の集中審理方式や各種の判決で民事裁判官として名高い井垣敏生元裁判官(退官時大阪高裁部総括裁判官)も10月9日に退官した。その他にも,今年退官したか退官予定の大物や名物の裁判官は多いが,11月22日には,島田仁郎第16代最高裁長官が退官を迎える。あと1か月余りである。裁判官の場合,政治家と異なり,退官について特段のサプライズは一般にはないから,島田最高裁長官も予定どおりの退官と思われる。島田最高裁長官の長官としての在任期間は2年余りであったが,時期的に,平成司法改革の中で最大の改革といわれる裁判員裁判の準備の統括指揮官として,重要な役割を担ったのではなかろうか。王監督と比べるわけではないが,島田最高裁長官も,昭和39年4月の裁判官任官以来退官まで,実に44年7か月余りの期間,裁判官職にあることになる。本当ご苦労さまでしたと言わずにはいられない。小生も,大阪高裁に勤務しているころ,島田最高裁長官が大阪高裁長官であったので,お世話になった。退官後は,心身共にお休みいただきたいと心から思う。(瑞祥)
 


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