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社会奉仕命令の新設について

2008年01月08日 | 
7日付け読売新聞大阪版の1面トップ記事は,政府がいわゆる「社会奉仕命令」制度導入の方針を固めた,というものでした。詳細は1月6日付けブログのコメントを出されました「通りすがり」さんが記載されていますが,要するに,一定の犯罪について,実刑と執行猶予の間に社会奉仕命令を条件とする執行猶予の制度を新設し,新たに設ける監督機関が定める公園清掃や落書き消去活動等に裁判所が命じた時間数従事し,従わない場合は実刑とする,というもので,そのための刑法と刑事訴訟法の改正案を今年中に提出する,とのことです。
欧米では既に広く導入されている制度ですし,日本でも少年事件では同様の試みが大いに実績をあげている制度でもあります。記事では,背景には刑務所の過剰収容の問題があると指摘されていましたが,実刑と執行猶予の限りない落差に悩まされていた刑事裁判官としても,選択肢が増加し,柔軟な対応ができるという意味で大変な前進と評価したいと思います。
私個人としては,10年以上前に,無免許運転の被告人に社会奉仕命令類似の指示をした後再度の猶予にした判決について,高裁が交通関係の社会奉仕ではないから斟酌できないとの理由で破棄されたことがあり,その理由に釈然としていなかっただけに,時代の変化を強く感じた次第です。お正月早々の歓迎すべきニュースと思います。「花」

2 コメント

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で、その執行は (核心者)
2008-01-20 22:21:12
刑事事件だから裁判所じゃないですよね、裁判所は判決するだけ。
その執行を行う体制と態勢が必要ですが、上手く行くのでしょうか、結構な負担のような気がします。
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Unknown (阿武雲)
2008-12-31 08:33:38
社会奉仕命令制度というフレーズを新聞の見出しで見たとき、「奉仕」「命令」という並びを見て、「ボランティア」=「ノルマ」「ペナルティ」という意識を植え付けることにならないかと感じました。
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