2(5)ところで,夕食を午後7時前後に食べて,朝食を食べない人の場合には,夜食を食べなければ空腹時間が17時間にもなり,体はいわば飢餓状態になるから,昼食後小腸はむさぼるように栄養分を吸収することになる。
(6)血糖値は空腹時で110,食後2時間が経過した時点で140程度までが正常値の上限というこであるが,朝食を食べない人の昼食後の血糖値は170前後(ないしそれ以上)まで上昇する。極端な人は300を超えることにもなるそうである。
(7)朝食を食べないと昼食後の異常な血糖が,長年の間に気付かぬうちに徐々に血管を破壊することになるというのである。
(8)テレビでは,医師が行なった特殊な検査方法は明らかにされなかったが,私はヘモグロビンA1C検査に違いないと思っている。それは血液中の赤い色素であるヘモグロビンと血糖の結合の程度(糖化度)を検査することで,過去3か月程度の血糖値の平均値の測定が行なわれることになり,血糖値の異常を見逃すことはないというのである。
(9)私はこれまでヘモグロビンA1C検査を長年受けているので,この検査が当然行なわれると思っていたが,現在特別注文になっているのかどうかはよく知らない。自分の血液検査ではこの検査がなされることになっているかどうかを確かめて,検査に含まれていないのであれば,是非加えるように求める必要があるということになる。
(10)2010年(平成22年)7月から,ヘモロビンA1Cに関する日本独自の基準値を国際基準に統一(国際標準化)したそうであるが,今でも重症の糖尿病が血液検査で発見されないという信じられないような事態が存在するかどうかについては,私には分からない。
(11)とにかく朝食を摂らない生活が10年近く続くと,気づかぬうちに重症の糖尿病になっており,あるとき突然心筋梗塞や脳梗塞が発症するというのである。糖尿病はほとんど自覚症状がなく,かなり重症になると,「このころ何だか体がダルイ」とか「喉が渇く」ということのようなので,細心の注意が必要である。
(12)朝食の重要性についての説明は甚だ明快な理屈である。私は朝食を摂ることにしてきたが,今回改めて朝食の大切さを認識させられたということになる。
(13)また朝食時に野菜も食べるのがよいそうで,最近袋入りで約120~130グラムの千切りキャベツを100円程度で売っており,とても便利である。1回約40グラム,1袋を3回に分けて食べるのがよいと思う。朝食時に野菜を食べると,食物繊維のお陰で昼食時にも糖分の吸収を押さえることができるそうで,私は毎朝のゴーヤジュース作成の際に,千切りキャベツ1掴みを加えることにした。
(14)TVの実験でも朝食で千切りキャベツ35グラムを食べれば一応十分だと述べていた。もっとも野菜としてキャベツを食べておればそれでよいということではないので,様々な工夫が必要であろう。野菜を食べ過ぎるとカリウム過多になるという説もあるが,腎臓に問題がある人でなければ,カリウム過多を心配するほど野菜を食べようとする心構えは大いに結構なことであろう。
(15)朝食は必ず食べること,その際野菜も食べることで糖尿病や動脈硬化を防止できるという意味で,大切な動脈硬化防止法だということになる。(ムサシ)