日本裁判官ネットワークブログ
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1 私は正常眼圧緑内障という視野が狭くなる病気である。日本人は近視の人が多いせいか,案外多い病気なのだそうで,40歳を過ぎたら一度眼科で検査した方がよいとされている。両眼でカバーして見るため,視野狭窄は案外気がつきにくく,私の知人などにも片目がほぼ失明する寸前まで気がつかなかったという人もいる。時々片目ずつ自分で視野をチェックするのがよいということである。
2 私はパソコンで仕事中,突然画面を横に光の筋が走ったので,急いで眼科医院で検査を受けたところ光視症と診断された。眼底に傷がついており,そこから液が網膜の下に染み込んで網膜が押し上げられて網膜剥離になるといわれて,レーザーで網膜を焼き付け,事なきを得た。その際ついでに視野検査を受けたことから,奇跡的に早期に視野狭窄が発見され,以後正常眼圧緑内障の治療を受けており,すでに15年選手である。
3 現代医学の通説では,この病気は進行を止めることができるだけで,治癒することはないとされている。この病気の原因は血流障害,つまり毛細血管の流れが悪く,視神経に十分な栄養や酸素が補給されないことだというのである。
4 ところがロンドン大学の研究チームが,アルツハイマーの原因物質とされるベータアミロイドタンパク質によって網膜の神経細胞が死に,正常眼圧緑内障の発症原因となっていることを突き止めて,2008年(平成20年)にアメリカの科学雑誌に発表したというのである。
5 そうすると正常眼圧緑内障の原因は2種類あるということなのであろうか。血流障害とアミロイドベータである。そうすると,目の血流をよくしたり,ベータアミロイドを減らすことで,治癒ないし改善することが可能だという理屈になりそうである。
6 長芋に含まれる「ジオスゲニン」はベータアミロイドタンパク質を減少させるというのであるから,長芋を沢山食べていると正常眼圧緑内障もよくなるかも知れないという理屈になる。もっとも長芋に含まれるその成分が甚だ少ないので,当面長芋を食べることでそれを期待するのは無理であろう。山芋からアルツハイマーの特効薬かサプリメントができるまで待つしかないかも知れない。
7 では,「ざくろジュース」はどうであろうか。アルツハイマーによく効きそうな記事もないわけではないが,余り期待できそうな雰囲気でもない。その効果のほどはよく判らないが,まあ,そんなことはどうでもよかろう。ざくろにはいろいろな健康効果もあるということなので,遊び心で当面ざくろジュースを探して飲んでみることにした。通信販売を利用する方法もあるが,まだそこまでの気持にはなれない。どこか身近な店で入手できないものか。とりあえず薬局で「ざくろ入り黒酢」なるものを見つけて買ってきた。
8 アルツハイマーの薬を,正常眼圧緑内障に転用したり,効果的な薬が開発されるときが来るのかどうか。そもそもアルツハイマー自体の治療薬は進歩しているのだろうか。私の死と失明と医学の進歩のいずれが先か競争ということになりそうである。医学の研究はもっとテキパキと進まないものなのであろうか。
9 まあ当面は,効果のほどは定かではなく,気の長い話であるが,密かに通電治療とざくろジュースと長芋料理で正常眼圧緑内障に立ち向かうことになろうか。(G)



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