ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

石の華 雲母5

2012-07-17 11:05:07 | 日記・エッセイ・コラム

今日は雲母5、雲母のヴァリエーションにします。

Dscf0420

ブラジル ミナスジェライス州 Aracuai 産のリチア雲母(Lepidolite)

フラクタルな六角板状の結晶集合体です。この標本を見ると滋賀県の「探検の殿堂」で見た巨大霜結晶を思い出します。その形、結晶の姿はそっくりです。暑い日が続いていますが、この標本を見ていると、-25℃の南極体験ゾーンを思い出して少し涼しくなれそうです。

Dscf0427
ブラジル ミナスジェライス 州 Taguaral 産の鱗雲母(Lepidolite)

この標本は紫色の少し丸まった雲母の結晶が球体状に三つくっついています。雲母独特の光沢と質感があり、雲母らしい標本です。何となく和菓子にもありそうな感じで、中にあんこが入っているかのようで、おいしそうです。

Dscf0433

ブラジル ミナスジェライス 州 Divino das Larnjeiras 産の白雲母(Muscovite)

この標本は黄色く見えますが、それは何かで天然コーティングされた色で、本体は薄く白い雲母の結晶の集合体になっています。その姿は雨に濡れてしまったあとに乾いた電話帳のようでもあり、またシバタケのようでもあります。千枚はがしという言葉のイメージもある雲母です。

Dscf0448

ブラジル ミナスジェライス州産のクロム白雲母(Fuchsite)

この標本は一見岩石標本のようにも見えてしまいますが、表面の緑色に光っている光沢から雲母の結晶集合体であると分かります。クロムという元素は苦鉄質の物質と挙動を共にする傾向があり、カンラン岩や蛇紋岩などの存在する地域で熱水鉱床ができたのだろうと思われます。このクロム白雲母の微細な粒が石英に取り込まれているものがアベンチュリンと呼ばれます。よくヒスイに間違えられる鉱物で、アクセサリーにもよく使われる鉱物です。

雲母の話題も続いてきましたので、雲母は一旦終了し、明日から話題を変えます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 石の華 雲母4 | トップ |  »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

日記・エッセイ・コラム」カテゴリの最新記事