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鉱物の部屋へのいざない

ミニチュア3

2013-03-27 15:25:14 | 日記・エッセイ・コラム

昨日はIさんの新作ミニ標本セットが5点届きました。面白い事にそれから暫くして常連のKさんが来店し、すぐにその中の1点が売れました。そのミニ標本セットには小さなトルマリンの結晶に1mm以下の細いトルマリンが直角に付いたものと小さな球状のクーク石が入っており、ミニ標本セットならではの魅力満載セットでした。

Kさんはこのブログを読んでおられ、面白いシンクロだという事で、Kさんのスマホに入っている写真を見せてくれました。写っていたのは「石の華」出身の雪だるまのようなサンダーエッグとそれを支える様なような恰好をした人間のミニチュア・フィギュアを並べたものでした。面白いと思いました。Kさんもミニチュア愛好家だったらしく、その写真にはミニチュア独特の世界観が写っていました。

水石の世界でも、山河の中の渓流を想わせる風景のような石と小さな釣り人の姿をした人形とを並べて飾ったものを見た事がありますが、そのようなミニチュア世界に通じている趣向だと思います。石の姿に現実の世界に似せたミニチュアの世界をイメージする事、これは愛石趣味の醍醐味のひとつでもあります。

今日は「ミニチュア3」です。

現実世界の縮図としてのミニチュアの世界の面白み、それはスケールモデルの世界で顕著です。スケールモデルは縮尺模型とも呼ばれ、対象となるものの形状をスケール(縮尺)に基づいて忠実に再現したものです。プラモデルやミニカーなどの趣味の模型ではジャンルごとに複数の国際スケールと呼ばれる規格があり、それに従って作られた同一縮尺のものを並べることにより、実物の大きさの違いが楽しめます。例えば、自動車やバイクは1/8の縮尺です。

1/8という縮尺、この縮尺では古いTV番組「ウルトラQ」を思い出してしまいます。

「ウルトラQ第17話 1/8計画」(1966年4月24日放送)は、人間を1/8に縮小して、空間もエネルギー・食料も少なく済ませようとする計画で、そこに住めば税金や義務の免除など、「夢の楽園」ができるという内容のSFドラマでした。そのテーマは典型的なSF作品でしたが、怪獣が登場しない社会問題提起型の内容として、子供ながらにしっかりと憶えています。

もうひとつミニチュアのテーマに関係する古いTV番組「ミステリーゾーン」(アメリカでの題名はトワイライトゾーン)も思い出します。

そのタイトルは定かではありませんが、その内容はある科学者が研究室にミニ宇宙の空間を創ってしまい、それを観察するというものでした。そのミニ宇宙を望遠鏡(顕微鏡)で観察していると、現実の何倍ものスピードで時間が進み、そのミニ宇宙の中にある地球もどんどん進化して現代になり、そして時間は未来へと進んでいくのです。望遠顕微鏡で拡大して見る事のできるミニ宇宙の未来、子供心に強烈に刻み込まれました。

ミニチュアのテーマは想像力を膨らませます。それは時間・空間の概念を自由に拡大・縮小する事ができます。そう言う意味でミニチュアのテーマは極めてSF的です。「ウルトラQ」や「ミステリーゾーン」のストーリーは大人になってもしっかり憶えています。両番組ともに白黒放送だったと思いますが、当時の小さい画面のTVで見た印象は強烈でした。印象の強さは画面の色数やサイズの大きさとはあまり関係ないのかも知れません。

ミニチュアのテーマを書きながらそんな事を想ってしまいました。

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