太陽が元気良く放射線状の光線を放っており、猛烈な暑い日が続いておりますが、皆様、如何お過ごしでしょうか?「石の華」はポルテ金沢内の空調のお陰で、摂氏26度の快適な環境下で営業しております。石好きの皆さん、店内で石を見ながらクールシェアしませんか?
さて、先日、新しい常連さんのYさんが、白山市内のあるところで拾ってきたという石を店に持ってきました。そして、「これは何でしょうか?」という鑑定依頼がありました。その石は最初はドーソン石かな?と思いましたが、流紋岩の母岩に白い放射状結晶の鉱物が張り付いており、その産地情報などから、私はそれは葉蝋石(パイロフィライト)ではないか?というような話をしました。実は、私は石川県産の葉蝋石を初めて見ましたので、経験的な肉眼鑑定はできませんでした。本当はX線粉末回析をしなければ、はっきりとした事はいえないのかもしれませんが、その外形とWeb上の画像検索等で、そのように同定しました。違っているかもしれませんが・・・
その石の写真を撮らなかったので、その石の写真は出せません。
その代わり、と言っては変かもしれませんが、今、店内にある放射状結晶の石の写真を出します。
最初は白い放射状結晶の鉱物です。
上の写真は群馬県藤岡市下日野たたら沢産のドーソン石です。ドーソン石は大阪府の県の鉱物として認定されているそうですが、これは群馬県産のものです。
次に愛知県新城市吉川鉱山産のアルチニ石です。何となく似ていると思います。沸石類もそうですが、どれもが2次鉱物で炭酸と水酸化しているところが気になります。放射状結晶と何か関係がありそうな気がします。
もうひとつ、銅の2次鉱物であるアタカマ石です。美しい放射状結晶だと思います。
2次鉱物は鉱物の進化形と解釈する事は可能だと思いますし、それらが放射状結晶という形態をとる事、何か?自然界の秘密が隠れているような気がしております。
放射状結晶の鉱物は他にもたくさんありますが、今日はこれだけにしておきます。
これらの放射状結晶の鉱物を見ていると、やはり、素朴に、それらは「石の華」だと思ってしまいます。そして、店名を「石の華」にして良かったと思います。