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鉱物の部屋へのいざない

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亜鉛華

2016-07-13 12:05:38 | 日記・エッセイ・コラム
昨夜、NHK-BSプレミアム「イッピン~岐阜美濃焼~」を録画して見ました。この番組はBDレコーダーに登録してある「結晶」というキーワードにひっかかった番組で、当初は見てすぐに消してしまおうと倍速で見ていたのですが、番組後半で出てきた「亜鉛華」(酸化亜鉛)の結晶釉薬の顕微鏡写真が興味深かったと思います。それは私好みの花形や星形の結晶の形をしており、その「亜鉛華」が出ている部分は編集して永久保存する事にしました。

「亜鉛華」、酸化亜鉛結晶釉の焼き物はその結晶模様が魅力的で、しかも比較的安価なので、私も幾つか持っております。名古屋にいた頃は、近隣に多くの焼き物産業が盛んな場所があったので、各地で催されている焼き物市にはよく出かけており、「亜鉛華」の焼き物も自然とたまっていきました。今日の写真はそれらの中から自宅の中で比較的身近なところにあったもので、すぐに取り出せたものです。



この「亜鉛華」、結晶釉として面白いだけではなく、チョッと調べてみると、どうも非常に興味深い機能性材料のようです。それは多岐に渡る産業分野で役に立ちそうな雰囲気です。

私的にはそのような産業的な側面よりも純粋にその結晶美を愛でる事の方に関心が高いのですが、それが美しくしかも有用となると、ますます貴重なもののように思えてきます。

亜鉛結晶釉の焼き物はそれほど珍しくはない安価なものだったので、これまではそれほど大切にはしてこなかったと思います。今回、「イッピン」の番組を見て、見直そうと思いました。

これは「用の美」ではありません。純粋な結晶美に過ぎないと思っていたものが、他にも有用な性質を持っていた、という事です。

「亜鉛華」に限らず、他の物質にも結晶美だけではなく、様々な有用な性質を持っている物質があるはずです。(それは決してパワーストーン的な効能の事ではありません。)それらの性質を科学的に知る事も広い意味での鉱物趣味と言って良いような気がしております。
コメント
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