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鉱物の部屋へのいざない

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マナハウスの思い出

2016-07-07 12:47:53 | 日記・エッセイ・コラム
ある本を読んだ事がきっかけで、かつて名古屋にあった大型書店の事を懐かしく思い出しました。今日はその大型書店「マナハウス」の思い出の事を少し書きます。

そのマナハウスは栄にありました。私は2001年から2010年までの10年間、名古屋に住んでいたのですが、最初の5年間は栄に住み、職場も栄にあったので、本好きの私にとっては、そこは行きつけの本屋でした。会社の昼休みや自宅に帰る途中や休日の時にも、しょっちゅう入り浸っておりました。

そのマナハウスは旧山一證券のビルをまるごと本屋に改装した大型店で、ダイテックというソフト開発会社の社長さん(この社長、「堀美術館」という私設美術館もやっております。)が道楽で始めたような店なのでした。地下にはブルーノート名古屋があり、1F~4Fには東海圏最大規模の書店があり、CD・DVDの販売もやっておりました。その上層階には熱帯植物ガーデンやレストランバーもあり、私も時々利用していました。

そのマナハウス、時代の流れの中で2007年に閉店となってしまいました。そのビジネス感覚を無視した贅沢な大型書店が無くなって寂しい思いをした記憶が残っております。

私はそのマナハウスで定期的に買っていた本があります。それは「隔週刊 トレジャー・ストーン」(ディアゴスティーニ・ジャパン)で、119号で完結するまで、毎回、発売日の初日に買いに行っておりました。それは毎号ついてくる石の個体差が大きく、マナハウスに置かれている冊数が多かったので、その中から最も気に入ったものが選べたからでした。(その第2弾「地球の鉱物コレクション」の時は120号全部定期購読にしてしまいました。)

そのような私でしたが、ある時、私と同じような事をしている若い女性に出会った事があります。その女性も定期購読をしていないようで、毎回、選んで買っているというような会話をした記憶があります。

その事を思い出したのは「鉱物女子のときめき生活 キラキラ鉱物に魅せられて」(坪石さをり 著)を読んだからでした。この本はそのタイトルから気になってしまったものの、それがマンガである事から、最初は躊躇してしまいましたが、お店が暇なので、軽い気持ちで読んでみると私と同じような感覚と共通項もあったりして意外と面白く読めたと思います。

そして、マナハウスの事も懐かしく思い出してしまいました。

今の時代は、リアルショップである本屋さんは、アマゾン的なネット通販という時代の流れには逆らえず、経営的には厳しいと思います。マナハウスならずとも都会の大型書店でも厳しい経営環境にさらされているようです。今後はあらゆる実店舗の小売業はネット通販との競争にさらされていくのでしょう。そういう意味で、石の商売もそのような同じ環境下にあると言えます。

ただ、石は実物を見なければ正確には選べません。ネットの写真情報だけでは騙されます。その色や形や特にサイズ感には誤解を伴う事がしばしばあります。

ただただ、ネット通販やネット・オークションが主流となっていく時代とどこまで対峙していくのか?それが問題です。



鉱物女子のときめき生活 キラキラ鉱物(いし)に魅せられて
坪石 さをり
日本文芸社



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