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鉱物の部屋へのいざない

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2012-10-18 12:34:30 | 日記・エッセイ・コラム

今日からブログ2年目に入ります。

先日、石川県鉱物同好会のIさんがいらっしゃって京都ショーで入手されたという能登鉱山産の粒状方解石を見せてくれました。私は初めて見ました。その写真は撮りませんでしたが、それは直径2mm位のサイズの粒状結晶でした。幾つもありましたが、それらは球体というよりも多面体的な形をしておりました。何かの顕微鏡写真で見た事のあるものに似ておりました。

方解石の形態は種類が多く、それらの中には粒状になるものがあります。中には岐阜県の金生山産の梅干しのような表面にしわのある粒状方解石もあります。粒状の形態は自然界ではそれほど珍しい現象ではありません。人工的にも様々な種類の粒があります。

Iさんの粒状方解石を見た翌日、初めて店にいらっしゃったNさんと話をしていて、今度は粒状の石英質の火山灰の話を聞きました。その現物は見ていないのですが、それは新燃岳噴火の火山灰に混じっていたそうです。それは恐らく噴火直後の高温な火山灰の中で溶けた微小なガラス質の石英が、表面張力で球状になり、すぐに空気中で冷え固まったものだろうと予想されます。

石英質の粒というとオパールや魚卵状珪石を思い出してしまいます。それらは水や熱水の影響を受けています。

粒状の鉱物はいろいろあります。

隕石のコンドライトのコンドリュールも粒です。

根尾谷の菊花石の母岩部分にも微細な粒状の岩石を見る事があります。

冬場の霰も粒の一種だと思います。

他にもまだまだ粒は探せると思います。

自然界には粒が溢れています。そもそも原子や原子核はサイズの違いこそあれ粒状であると考えられます。

厳密に考えると、ミクロの世界の形は粒であるとは言えないのかも知れませんが、人の視覚的な世界では、世界は粒で満ち溢れているのです。

そういう意味で「粒」は非常に気になる存在です。

コメント
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