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鉱物の部屋へのいざない

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紫水晶(アメシスト)

2011-10-29 10:18:48 | 日記・エッセイ・コラム

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?この写真はウルグアイ産の紫水晶です。

何となく紫色の花を想起してしまいます。水晶の紫色の原因は1970年代に明らかにされました。少し難しい話になりますが、わずかな鉄が珪素の一部を置換して入り込み、さらに結晶格子内の電子の一部が欠損し、エネルギーバランスの変化にともない特定の波長の光が吸収され、残された色が発色するからです。その微妙な自然の偶然性によって、美しい紫水晶が生まれるのです。

美しい紫水晶はメキシコのベラクルス産や日本の雨塚山産が有名ですが、実は小松の遊泉寺産の水晶もかなりのレベルだったのです。今ではあまり見ることができなくなってしまいましたが、江戸時代には「かんざし」に加工されて京都に売りに出されたという話も聞きます。幻の加賀紫はどんな色だったのか?以前は淡い薄紫色を想像していたのですが、実は透明度の高い鮮やかな紫色だったのではないか、と想像が膨らみます。

コメント
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