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鉱物の部屋へのいざない

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方解石(カルサイト)

2011-10-25 10:51:41 | インポート

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?チューリップの蕾のようなかたちをしたペルー産のマンガンカルサイト

方解石(カルサイト)は大好きな鉱物です。比較的安価でバリエーションも豊富な為、石の華にも多くの標本があります。結晶の形が多様で、パラシェという鉱物学者は、630種類にも及ぶ異なった形態の方解石の結晶を記録しているそうです。このブログでも今後何度か登場すると思います。

今日の方解石は実は売約済みの品です。小松のSさん、すみません。取り置き中ですが、登場させました。

これは、非常に珍しいかたちをしております。石の華にふさわしい標本です。薄いピンク色をしたチューリップの蕾のような結晶からは、それが鉱物ではなく、まるで自ら植物になってしまったと思っているかのような気がします。当然、鉱物には意志はなく、それは単なる石にすぎません。鉱物と生物は関係することがないように思われます。

生物の世界では微生物と動物、植物と昆虫、コバンザメとサメ、というように共生関係の例はいくつもあります。鉱物の世界でも水晶と方解石、蛍石と水晶、黄鉄鉱と黄銅鉱、というような共生はいくつもあります。

無機物の鉱物と有機物の生物は無関係のように思えます。それが昨年アメリカのある鉱物学者が鉱物と生物の共進化という説を発表しています。地球上には多くの鉱物種が存在しておりますが、それは地球に生命が存在するからだ!という内容です。非常に刺激的で興味深い説でして、興味のある方は日経サイエンスの2010年6月号をご覧ください。

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