3/17はSt. Patrick’s Dayだけど、今回はちょっと現実的なお話…!!
年が明けて、6年生(=高校3年生)はいよいよ大学出願、受験の追い込みに突入します。
アイルランドの大学進学試験リービング・サーティフィケートの出願は2/1で締め切られました。それぞれの学生が、希望の大学、コースをCAO(Central Application Office)と呼ばれる大学試験センターに出願します。
リービングの試験は毎年6月。6教科・600点満点で各自のポイントを算出、8月にポイントに応じて出願したコースへのオファーが来ます。
2月、3月は各学校でMOCK(モック)と呼ばれる模擬試験が、2週間くらい行われます。時間、形式なども本番のリービング(またはインターナショナル・バカロレア試験)そっくりで、実力を試します。
日本や海外に出願する子も、成績表や英語試験の結果を送付したり、自己推薦文を書いたり、出願に追われています。
* * * * * * * *
以前、オフィスで6年生のZちゃん、5年生のYちゃんとXくんと進路の話になったときのこと。そういえばZちゃんは6年生だけど、進路はどうするの? 「イギリスに行こうかと考えています」 。
イギリスの大学進学制度では、Aレベルという大学入学資格試験を受けていないといけませんが、アイルランドのリービング・サーティフィケートも入学資格として認められています。だからZちゃんにとってリービングはとっても大事! 今は過去問に取り組んだり、大学のオープン・デーを利用して、イギリスまで大学見学に行く予定を立てています。
Xくんが勉強しているコースは、通常のリービングのコースではなく、インターナショナル・バカロレア(略してIB)という国際資格の取得を目指すコース。このコースを設置しているのは、アイルランドではSt. Andrew’s Collegeだけ。アメリカ、イギリス、日本などアイルランド国外の大学に進学する場合、IBの資格を取得していると、大学出願資格として高く評価されることがあります。
彼は美術系の大学への進学を考えています。「まずは、アメリカとヨーロッパとどっちがいいんだろう??」 Xくんが興味があるのはデザインとかモダン・アートというより、ファイン・アート、いわゆるオーソドックスな美術のコース。コースの内容、またIB資格が有利に働くか、入学資格、英語圏以外なら語学力などを吟味した上で、学費など経済面も考えて大学を絞り込まなくてはいけません・・・
「海外留学は、進路の選択肢も広まるけど、その分自分でインフォメーションを集めないといけないから大変」 みんなたくさんある選択肢の中から、ベストな選択肢を見つけるため、自分で情報集めをしています。
アメリカの大学進学を目標としているのが6年生のWくん。心理学を専攻したいとのこと。「心理学と言えばアメリカでしょ?」 自分の専攻したい分野が、どの国で盛んなのかというのも、進学先決定の一つの要素になるでしょう。
アメリカに進学する場合は、SAT(アメリカの統一試験)と外国人向け英語能力テストTOEFL(トーフル)を受けるのが条件になっているようです。
アメリカ進学に詳しい先生ともよく相談して、SAT、TOEFLをできるだけ受験、1月、2月は大学の出願に追われました。(ちなみに冬休み以後専攻をビジネスに変更、「ビジネスといえばアメリカでしょ?」(笑))
もちろん、日本の大学に進学を考えている子もいっぱいいます。
Vちゃんもその一人。Vちゃんが目指している大学は、SATとTOEFLのスコアを提出することが条件のようです。Vちゃんはリービングには焦点をおかず、学校の成績を上げることを目標としながら、SATとTOEFLのスコア・アップのための勉強もしているそうです。
最近はPersonal Statementと呼ばれる自己推薦文を、学校の先生のアドバイスを受けながら英語で書きました。
大学によってはIB資格を認めていないので、IBコースのあるSt. Andrew’s でも、比較的課題や負担の少ないリービング・コースに在籍し、SAT とTOEFLの対策に力を入れている子もいます。
IBの資格があれば、入学後数単位が免除になる大学もあるようで、St. Andrew’sでIB試験を目指して勉強している子もいます。
…などなど、受験大学によって、受講コース、戦略が変わるようです。
もちろんアイルランドの大学に進学した卒業生もいます。
去年6月に卒業したRちゃんは、IBコースにいました。IBの資格を取って、この秋からダブリンのトリニティ大学の理学部に入学、今は毎日数学、化学、物理だけの日々だそうです。IB資格は国際資格なので、もちろんアイルランドでも通用します!
一方、アイリッシュの学生と同様、リービング・サーティフィケートを受験し、アイルランドの大学に進学した卒業生もいます。
さて、おととし卒業のAちゃんは、海外留学経験を上手く活用して、日本の大学を受験した好例。6月に高校を卒業、9月にはすでに推薦入試で早稲田大学の社会科学部が決まっていました。久しぶりにメールしてみたところ、後輩留学生のためにアドバイスをくれました!(アリガトウ!!)
* * * * * * * *
<Aちゃんからのアドバイス>
私は高校3年の頃には日本の大学に進学することを決めてたんで、早くから大学受験の情報を集めてました。応募資格とか、必要書類とか。大学によって全然受験の内容が変わってくるんでそれをなるべく早めに把握してる方が色々と余裕が持てて日本に帰ってきてからが楽だと思います。
在学中は受験の情報集めと平行して日本語の授業で先生にお願いして受験に役立つエッセーをたくさん書いてチェックしてもらってました。(注:IBコースには日本語という科目があるので、St. Andrew’sでは日本人の先生による日本語の授業が選択できます。内容は大学レベル並みにディープ。) これが一番役に立ったと思います。受験では自分がいた国のことについて聞かれることが多いのでなるべくアイルランドについてのエッセーを書いてアイルランドの文化や問題について説明する練習をしてました。
日本に帰ってからは予備校の帰国子女コースに入って勉強してました。やっぱり予備校に行くと情報がたくさん入ってくるし、先生が細かく受験のコツを教えてくれるんで日本の大学を受験する人は入ってるほうが有利かも。やっぱり自分だけで勉強できる範囲には限度があるから受験に詳しい先生に教えてもらうほうがいいと思います。特に面接試験がある大学を受験する人は予備校で面接の方法を教えてもらうほうがいいと思いますよ。
予備校はすごく楽しかったから入ってて絶対に損はしないと思います。
在学中はとにかく英語のレベルを上げることが必要だと思いました。トーフル(=TOEFL)の点数が出願資格になってるとことかトーフルの点数をもとに合否を決めてる大学も少なくないんでトーフルの点数はできるだけ上げて日本に帰ってくるほうがいいと思います。
* * * * * * * *
進路は本当に人さまざま。国も分野も全く違います。
留学生は選択肢や可能性が広がる分、かなり早い段階で進路について考え、受講コースや科目を考える必要があるようです。進学希望の大学を早めに設定し、各大学の募集要項を満たすよう対策を練らなくてはいけません。
そのためには、ご両親や先生、または先輩たちとよぉーく話をして、情報を集め、アドバイスを得ることが大切なのではないかな…。
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⇒アイルランドへの高校留学はアイルランド留学センターにおまかせ!
年が明けて、6年生(=高校3年生)はいよいよ大学出願、受験の追い込みに突入します。
アイルランドの大学進学試験リービング・サーティフィケートの出願は2/1で締め切られました。それぞれの学生が、希望の大学、コースをCAO(Central Application Office)と呼ばれる大学試験センターに出願します。
リービングの試験は毎年6月。6教科・600点満点で各自のポイントを算出、8月にポイントに応じて出願したコースへのオファーが来ます。
2月、3月は各学校でMOCK(モック)と呼ばれる模擬試験が、2週間くらい行われます。時間、形式なども本番のリービング(またはインターナショナル・バカロレア試験)そっくりで、実力を試します。
日本や海外に出願する子も、成績表や英語試験の結果を送付したり、自己推薦文を書いたり、出願に追われています。
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トリニティ大学(ダブリン) | |
憧れのキャンパスライフ! | |
トリニティで見た桜 |
イギリスの大学進学制度では、Aレベルという大学入学資格試験を受けていないといけませんが、アイルランドのリービング・サーティフィケートも入学資格として認められています。だからZちゃんにとってリービングはとっても大事! 今は過去問に取り組んだり、大学のオープン・デーを利用して、イギリスまで大学見学に行く予定を立てています。
Xくんが勉強しているコースは、通常のリービングのコースではなく、インターナショナル・バカロレア(略してIB)という国際資格の取得を目指すコース。このコースを設置しているのは、アイルランドではSt. Andrew’s Collegeだけ。アメリカ、イギリス、日本などアイルランド国外の大学に進学する場合、IBの資格を取得していると、大学出願資格として高く評価されることがあります。
彼は美術系の大学への進学を考えています。「まずは、アメリカとヨーロッパとどっちがいいんだろう??」 Xくんが興味があるのはデザインとかモダン・アートというより、ファイン・アート、いわゆるオーソドックスな美術のコース。コースの内容、またIB資格が有利に働くか、入学資格、英語圏以外なら語学力などを吟味した上で、学費など経済面も考えて大学を絞り込まなくてはいけません・・・
「海外留学は、進路の選択肢も広まるけど、その分自分でインフォメーションを集めないといけないから大変」 みんなたくさんある選択肢の中から、ベストな選択肢を見つけるため、自分で情報集めをしています。
アメリカの大学進学を目標としているのが6年生のWくん。心理学を専攻したいとのこと。「心理学と言えばアメリカでしょ?」 自分の専攻したい分野が、どの国で盛んなのかというのも、進学先決定の一つの要素になるでしょう。
アメリカに進学する場合は、SAT(アメリカの統一試験)と外国人向け英語能力テストTOEFL(トーフル)を受けるのが条件になっているようです。
アメリカ進学に詳しい先生ともよく相談して、SAT、TOEFLをできるだけ受験、1月、2月は大学の出願に追われました。(ちなみに冬休み以後専攻をビジネスに変更、「ビジネスといえばアメリカでしょ?」(笑))
もちろん、日本の大学に進学を考えている子もいっぱいいます。
Vちゃんもその一人。Vちゃんが目指している大学は、SATとTOEFLのスコアを提出することが条件のようです。Vちゃんはリービングには焦点をおかず、学校の成績を上げることを目標としながら、SATとTOEFLのスコア・アップのための勉強もしているそうです。
最近はPersonal Statementと呼ばれる自己推薦文を、学校の先生のアドバイスを受けながら英語で書きました。
大学によってはIB資格を認めていないので、IBコースのあるSt. Andrew’s でも、比較的課題や負担の少ないリービング・コースに在籍し、SAT とTOEFLの対策に力を入れている子もいます。
IBの資格があれば、入学後数単位が免除になる大学もあるようで、St. Andrew’sでIB試験を目指して勉強している子もいます。
…などなど、受験大学によって、受講コース、戦略が変わるようです。
もちろんアイルランドの大学に進学した卒業生もいます。
去年6月に卒業したRちゃんは、IBコースにいました。IBの資格を取って、この秋からダブリンのトリニティ大学の理学部に入学、今は毎日数学、化学、物理だけの日々だそうです。IB資格は国際資格なので、もちろんアイルランドでも通用します!
一方、アイリッシュの学生と同様、リービング・サーティフィケートを受験し、アイルランドの大学に進学した卒業生もいます。
さて、おととし卒業のAちゃんは、海外留学経験を上手く活用して、日本の大学を受験した好例。6月に高校を卒業、9月にはすでに推薦入試で早稲田大学の社会科学部が決まっていました。久しぶりにメールしてみたところ、後輩留学生のためにアドバイスをくれました!(アリガトウ!!)
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<Aちゃんからのアドバイス>
私は高校3年の頃には日本の大学に進学することを決めてたんで、早くから大学受験の情報を集めてました。応募資格とか、必要書類とか。大学によって全然受験の内容が変わってくるんでそれをなるべく早めに把握してる方が色々と余裕が持てて日本に帰ってきてからが楽だと思います。
在学中は受験の情報集めと平行して日本語の授業で先生にお願いして受験に役立つエッセーをたくさん書いてチェックしてもらってました。(注:IBコースには日本語という科目があるので、St. Andrew’sでは日本人の先生による日本語の授業が選択できます。内容は大学レベル並みにディープ。) これが一番役に立ったと思います。受験では自分がいた国のことについて聞かれることが多いのでなるべくアイルランドについてのエッセーを書いてアイルランドの文化や問題について説明する練習をしてました。
日本に帰ってからは予備校の帰国子女コースに入って勉強してました。やっぱり予備校に行くと情報がたくさん入ってくるし、先生が細かく受験のコツを教えてくれるんで日本の大学を受験する人は入ってるほうが有利かも。やっぱり自分だけで勉強できる範囲には限度があるから受験に詳しい先生に教えてもらうほうがいいと思います。特に面接試験がある大学を受験する人は予備校で面接の方法を教えてもらうほうがいいと思いますよ。
予備校はすごく楽しかったから入ってて絶対に損はしないと思います。
在学中はとにかく英語のレベルを上げることが必要だと思いました。トーフル(=TOEFL)の点数が出願資格になってるとことかトーフルの点数をもとに合否を決めてる大学も少なくないんでトーフルの点数はできるだけ上げて日本に帰ってくるほうがいいと思います。
* * * * * * * *
進路は本当に人さまざま。国も分野も全く違います。
留学生は選択肢や可能性が広がる分、かなり早い段階で進路について考え、受講コースや科目を考える必要があるようです。進学希望の大学を早めに設定し、各大学の募集要項を満たすよう対策を練らなくてはいけません。
そのためには、ご両親や先生、または先輩たちとよぉーく話をして、情報を集め、アドバイスを得ることが大切なのではないかな…。
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