3月17日は、日本でも定着してきたアイルランドのお祭り、セイント・パトリックス・デーです。西暦400年代に、セイント・パトリックがアイルランドにキリスト教を伝えました。ケルト民族の自然信仰ドルイド教を迫害することなく、キリストの教えを融合させながら布教につとめたセイント・パトリックは、アイルランド人の心の拠り所を確立したとされ、とても大事な存在です。
彼の名を冠したこの祝日は、宗教的なことよりも、アイルランド人としてのアイデンティティを守り、誇りを維持するために続いてきました。アイルランドが貧しかった時代、遠くアメリカやオーストラリアなどに移り住むことを余儀なくされたアイルランド人が、故郷を思って祝う祭りであり、自分たちの存在をアピールする貴重な場でもあったのでしょう。ですから今もこの日、現地アイルランドよりも、アメリカやオーストラリアなどの方が派手なパレードやイベントなどで、ずっと盛り上がっているようです。
セイント・パトリックス・デーの伝統的なごちそうに、コーンド・ビーフがあります。日本でもおなじみのコーンビーフ。これもアイルランドの伝統食だったのですね。
Corned beef。塩漬けにした牛肉は、アイルランドでは長い歴史を持つ伝統食です。豚肉を塩漬けにしたハムやベーコンと同じく贅沢な保存食で、秋から春にかけての祝祭日などに大事にいただくもの。豚に比べて、牛はさらに高価なものですから、たいへんなごちそうだったにちがいありません。それがアメリカもオーストラリアもアイルランドに比べて、牛肉がふんだんに手に入ります。やったーとばかりに、コーンドビーフは缶詰にもなるほどポピュラーになっていったのですね。
コーンドビーフの本来の姿は、かたまり肉です。それを、やはり塩漬けにしたかたまり肉であるハムやベーコンと同じく、一晩水につけて塩抜きをした後、キャベツと一緒に茹でます。付け合わせは、もちろんほっくりしたじゃがいも。かつてはイースターのときのごちそうだったとか。今はラムの方が一般的ですが。
ちょうどセイント・パディ・デーの日をはさんだ数日間、UKのチェルトナムでは大きなジャンプレースが開催されます。シーズン最後を飾る重要な大会で、アイルランドとイングランドの対抗試合の意味合いもあって、目が離せません。ここで勝った馬が、4月に中山競馬場で開催されるグランド・ジャンプに出走することもあるので楽しみです。
セイント・パディ・デーの日のパブは、パレード見物から流れた人たちで、たいへんな混みようになるので、私は家で、ビール片手にチェルトナムのレース観戦が恒例行事になっちゃいました。
☆「松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー」投稿一覧はコチラから☆
⇒「松井ゆみ子さんの著書はコチラから購入できます!」
地元ニューブリッジのパレード。アイリッシュ・ダンスのチームのあざやかなコスチューム。 | |
国花シャムロックの描かれたギネス。 |
セイント・パトリックス・デーの伝統的なごちそうに、コーンド・ビーフがあります。日本でもおなじみのコーンビーフ。これもアイルランドの伝統食だったのですね。
Corned beef。塩漬けにした牛肉は、アイルランドでは長い歴史を持つ伝統食です。豚肉を塩漬けにしたハムやベーコンと同じく贅沢な保存食で、秋から春にかけての祝祭日などに大事にいただくもの。豚に比べて、牛はさらに高価なものですから、たいへんなごちそうだったにちがいありません。それがアメリカもオーストラリアもアイルランドに比べて、牛肉がふんだんに手に入ります。やったーとばかりに、コーンドビーフは缶詰にもなるほどポピュラーになっていったのですね。
コーンドビーフの本来の姿は、かたまり肉です。それを、やはり塩漬けにしたかたまり肉であるハムやベーコンと同じく、一晩水につけて塩抜きをした後、キャベツと一緒に茹でます。付け合わせは、もちろんほっくりしたじゃがいも。かつてはイースターのときのごちそうだったとか。今はラムの方が一般的ですが。
ちょうどセイント・パディ・デーの日をはさんだ数日間、UKのチェルトナムでは大きなジャンプレースが開催されます。シーズン最後を飾る重要な大会で、アイルランドとイングランドの対抗試合の意味合いもあって、目が離せません。ここで勝った馬が、4月に中山競馬場で開催されるグランド・ジャンプに出走することもあるので楽しみです。
セイント・パディ・デーの日のパブは、パレード見物から流れた人たちで、たいへんな混みようになるので、私は家で、ビール片手にチェルトナムのレース観戦が恒例行事になっちゃいました。
☆「松井ゆみ子のアイルランド・キッチン・ダイアリー」投稿一覧はコチラから☆
⇒「松井ゆみ子さんの著書はコチラから購入できます!」