いぬぶし秀一の激辛活動日誌

おかしな議員[わんちゃん]の激辛日誌です。日々感じたこと、活動報告、行政への提言など、本音で書き込む人気ブログです。

ビジネスか青少年育成か?@区営東調布プ-ル

2009-03-18 | Weblog
 本日は区議会予算特別委員会で「款別質疑」を行った。お役所というところは、簡単なことを、なるべく難しくしないと「お上」の威厳にかかわるのか、言葉ひとつでもわかりにく。款別というのは、簡単に書けば「科目別」となる。ようするに、教育費やら福祉費という、予算上の勘定科目のことを款と呼ぶのだ。

 そこで、本日は土木費について質問した。通常は、再三担当部局の庶務担当課長(略称ショムタン)が、朝な夕なに控え室に来たり電話攻勢で、議員の質問の「全容解明」に必死になる。心優しい多くの議員は、質問原稿を全文渡し、さらには、それに応えるように、お役人は「センセイ、答弁はこのようにしたいと思いますが如何でしょう?」などと、シナリオ作りに励む。が、私は、ほとんど言わない。最近では、お役人も「いぬぶしは教えてくれない」とあきらめ「質問内容 不明」などと書いているらしい。本日の質問要旨は以下のとおりである。

大田区では、区営プ-ルの運営のすべてを「指定管理者制度」に基づき、民間業者に委託している。今年で第1回の更新を迎えるが、なぜか、平和島、東調布のみ、既存の業者がプロポ-ザルを辞退している。

この2ケ所に共通しているのは、いずれも「2社JV(共同企業体)」であり、その「冠企業は大手」という点だ。平和島は京浜急行の子会社が冠で、ビル建物保全組合の子会社である組合商事に丸投げ。東調布は、ヤマハ発動機が冠で管理者のみ常駐させ、業務は城西企業という会社の社員で実施。

様々は話を総合すると、大田区が「指定管理者」に求めているのは、本来の趣旨である「民間活力導入」や「区民サ-ビス向上」ではなく、「区の言うことをハイハイと聞く、下請け管理」である。自主事業でプ-ルの活性化を図ろうとした、大手企業は「バカらしくてこんな田舎自治体と付き合えるか」と思って、辞退したのではないか。

業者選定はプロポ-ザルで行っているが、結果は非公開、点数も非公開では、まったくお役人の思い通りに業者が選定されてしまう。これでは「大田区のプ-ルの水はキレイだが行政は透明性がない」と言われてしまう。あなたたちは区民のほうを向いて仕事をすべきが、自分達の机しか向いていないではないか。

区民の方から、東調布のプ-ルに木曜日に行ったら団体貸切で使えなかった、との苦情が寄せられ、調査をしてみると驚くべき実態がわかった。このプ-ルを利用している団体はいくつかある。高齢者の親睦団体や、同好者が集ってコ-チを雇って行っている「普通」の団体と、団体名は4つに別けられているものの、連絡先がOさんという方に集中している幼児、小学生などの水泳教室を主宰する団体などである。

問題は、このOさん主宰(代表者は別にしてあるものもあり)の水泳教室である。この東調布プ-ルでは指定管理者の自主事業として「各種水泳教室」が開催されている。ほとんど自主事業を行っていない「管理受託型」の他のプ-ルからは際立っている。ところが、なぜか「小学生」「中学生」対象の教室がひとつもないのだ。

保護者を装って、プ-ルに電話をしてみた。
私:小学生の親ですが、小学生用はないのですか?
施設:それは、団体でやっています。
私:いえ、区でやっているのはないのですか?
施設:私達は区の指定管理者で区ではありません。区から、小学生、中学生の教室は団体が行っているので、するな、と言われています。

なんと、指定管理者の自主事業に縛りをかけて、このOさん主宰の水泳教室を支援しているのだった。さらに優遇策は続く。この水泳教室の「出席カ-ド」を見ると2008年10月から2009年の9月まで、1年間決まった曜日に教室が開かれるように「欄」が設けられている。本来、2ケ月前に申し込み、前月の5日あたりに「使用許可」を出す制度が、なぜか、この団体は1年先まで「予約済み」なのだ。

さらに問題は、この団体は、大田区教育委員会に「社会教育団体」「少年育成団体」として登録されているのだ。
社会教育団体は
営利を目的としてはいけない
各種教室のように先生(講師)が中心になって月謝を取り活動をすすめてはいけない
となっている。が、これらの団体は、Oさんが「申し込み先」「連絡先」「集金担当」「講師の調整役」「施設予約担当」となっており、明らかに上記に違反する。

また、少年育成団体として登録されると、施設利用料金の25%の減免の特典があるが、この登録要件には「指導者、世話人に謝礼・報酬が払われないこと」とある。Oさんの団体では、コ-チに90分で、5000円の謝礼と、月単位で交通費が支払われている。90分5000円は、時給換算で3333円となり、決してボランテイアと言える額ではない。

営利であるかどうか。Oさんが大田区教育委員会に届け出た入会金は2000円、実際には3000円。月会費は届出が月額2000円、実際の月謝は4500円である。毎月、保護者の郵便貯金口座から引き落とし、という徴収モレもない方法で集金される額は、団体利用実績から逆算すると以下のようになる。

東京都辰己プ-ルでの水泳教室の生徒を含め、概ね220名が会員となっていると指定される。入会金3000円X220名=66万円、月謝4500円X220名=99万円。

経費として、プ-ル貸切料で約月額13万円を差し引いても、Oさんの手許には、月66万円、年額800万円近いお金が「公共施設のおかげ」で入ってくる。(講師謝礼が、規則どおりタダだとして)

コ-チに5000円払っている実態からは、週4回で2万円、月4週で8万円の人件費が上記から差し引かれるが、それでも月50万以上の額となる。はたして、税務申告は適正に行われているののか。税務当局の調査の結果が待たれる。

これだけでも問題だが、さらに問題は、このコ-チの中に現職の大田区の係長さんがいる。この方は週1回夜間コ-チをしているが、他のコ-チの代わりに、平日の午後3時半から入ることも度々あるというのだ。最近では、11月6日3時半から、12月11日3時40分からプ-ルサイドにいたのが確認されている。

本日の午前中に、この方の所属長に同日の出勤簿から「時間休暇(公務員は1時間単位で休暇が取れる!)」を取得した者を確認したところ、12月11日には2名いるが、11月6日には時間休を取得した者はいない、との回答を得た。

時間休暇を取得してコ-チをしているとしたら、税金から休暇相当の時給を支給されながら、さらに5000円謝礼をもらっており問題である。時間休を取得せず、勤務時間中であれば、重大な法令違反となり懲戒処分の対象ともなる。いずれにせよ、公務員が所属長の許可なしに「謝礼」をもらう事は服務事故となり、さらに、それが区の施設を利用しているのだから、どうしようもない。

もっと驚きがある。なんと、この係長さんの配偶者は、このプ-ル等を管理監督する部署の大田区管理職なのだ!!現場や関係者の声を総合すると、この配偶者が、この立場に就任してから、Oさんの施設に対する要求はエスカレ-トし、恫喝と受け取れる行為もあったらしい。ただ、この配偶者たる管理職は、実に真面目な方で、多分、Oさんと配偶者たる係長に「その立場」を利用されたのだろう。それが証拠に、夫婦であることが利用者にわかった11月以降、この管理職さんは、利用者の前には現れなくなった。

さて、Oさんや係長さんの名前をインタ-ネットで検索すると驚くべきことがわかった。お二人は、ある政党の系列である「新日本スポ-ツ連盟」に所属し、辰己プ-ルでの「水泳教室名」で、この団体の主催する水泳大会の常連でもあった。

近隣区にある係長さんのご自宅の写真をネットで表示すると、フェンスには、「ある政党」の候補者のポスタ-と政策ポスタ-が並んで貼られているのを確認できた。

大田区職員組合の歴代委員長は、この政党の党員であるのは周知の事実である。まさか、このことがOさんの団体に「便宜供与」した原因ではないと思うが、不審感はつのる。

Oさんは、一昨年、水泳指導、指導者育成、施設管理を目的としてNPO団体を設立し、監事には、この大田区の係長さんも名を連ねた。このことは何ら問題はない。が、このNPOの平成20年度の事業計画書によれば、「水泳施設管理運営事業の次年度実施に向け、関係各所との折衝や人材確保の準備計画の策定を行う」とある。

これは、正に「指定管理者更新」の時期と一致し、Oさんが、団体貸切の優遇だけではなく、自ら「管理者」となることを目論んでいたことがわかる。さすがに、指定管理者の「審査」でNPO役員に大田区係長がいてはマズイと思われたのか、昨年7月1日に「4月1日に遡って」、係長さんのNPO監事退任の届出を東京都に提出している。

勿論、Oさんは、指定管理者事前説明会に参加したが、残念ながら「指定」はされなかった。新たに指定された「デイップネス」は、区内でもスポ-ツクラブを運営する「ビルメン系」ではないスポ-ツに精通した企業であることで評価はできるが、以前、この会社が管理委託を受けた東京体育館での「一部団体んの不正使用告発事件」で、都の天下り財団から「利用者を訴えるなどとんでもない」と言われ、我慢した経験を持つ。まさか、その「我慢力」が選定基準ではないだろうと、期待したいものだ。

東調布プ-ルには、他に、富裕層の師弟を対象にしたNさんが主宰するGという団体もあり、こちらは月謝8000円と高額だが、150人近い会員がいるというから、これも大したビジネスである。(この団体は、平和島でも水泳教室を開催している)

さて、このような、区民共有の財産、税金で指定管理者に管理をさせている公共施設たる区営プ-ルを、虚偽の届出で「利用料の減免」まで受けて、ビジネスに利用する行為、その中枢の大田区係長、それも、配偶者が、直接の管理職という図式は、到底、区民納税者の理解を得られない。即刻「優遇」を中止し、係長を調べよ。

 以上のような趣旨で質問をし、関係管理職から「いい訳」答弁を受けたが、若干時間が余ったので、熟慮されているのか、熟睡されていたのか「下を向いていた」遠藤久経営管理部長を名指しして答弁を求めた。

 突然の指名に面食らったのか、あわてた様子だったが、そこは部長職の頂点まで上り詰めた方であり流石である。「そのようなハレンチな行為があたとすれば、調査し善処する」と、強い決意を示された。頼むよ!

 多分、Oさんも係長さんも「水泳が大好き」な方々だと思う。そのスポ-ツを愛する純粋な気持ちで、改めて「公共施設のあり方」「公務員としてのかかわり方」「本来の社会教育団体のあり方」など再考していただき、節度をもった施設利用により、子供達の水泳指導を行っていただきたいものである。

 このことは、係長さんやOさんを糾弾することが目的ではない。プ-ルだけではない、野球場や文化センタ-など「特定の利用者」や「団体」が既得権益のように、優先的に予約して利用していることに一石を投じたいのだ。

 それぞれの団体には「区との歴史的関係」があるのだろう。だからこそ、政権交代が行われた「民間区長」が、「新たな関係」を築く必要があるのだろう。新区長の公約「地域力」とは、一部「声の大きい団体」を優遇することではないはずである。すばやい善処を期待する。


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