西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

建築家・中村好文

2006-04-13 | 住まい・建築と庭
今日のNHKTV「プロフェッショナル」で住宅建築家・中村好文(57)さんをやっていた。日本大学教授でもある。実は中村さんに2002年11月2日に行われた「奈良女子大学住環境学講座50周年記念」の講演に来てもらった。ほぼ4年前のことである。その時は「遊びの住居」といった感じの住宅をスライドで見た。ところで今日の番組で記憶に残ったこと:(1)クライアントの要望は雑談から探る。(2)クライアントに物語を上げたい。(3)窓を布や紙で覆い、間接的に光を入れる。(4)本好きの3人家族の家、1600冊の本は1階に図書室を作ることで解決。(5)庭に1本残っていた銀杏と四季を暮らす家。(6)玄関に特徴か。真正面にpicture window、二つの部分(アトリエと住居とか)に分れる・・。
彼は言う。「悪条件は突破口だ」 思い出す別の人の言葉「世に逆転できない状況はない」 中村さんのル・コルビュジェのような黒縁○めがねが印象的だった。(写真は、普通眼鏡の中村さん)

鉄筋コンクリート建築は本来どうなのか

2006-04-13 | 住まい・建築と庭
ある友人と姉歯問題について駄弁っていたら、その友人は「鉄筋コンクリートは本来、良い材料と思っていたが、内部の鉄筋が見えなくなるのは本来「欠陥」かもしれない」と言った。別の友人は「設備屋で、配管が出来ないからと鉄筋を切る、という話を聞いて仰天した」と語っている。鉄筋コンクリートは、鉄筋の長所とコンクリートの短所、鉄筋の短所とコンクリートの長所を補い合ってうまく出来ている複合材料と私も考え、一般構造の講義でも伝えてきたが、上に述べたような事故と言うか事件が起こって「氷山の一角」と言われると、勿論、技術者倫理や検査体勢の前進で何とか、というより鉄骨、木材等は隠しようもなく全部が見えていて、チェックし補修もしやすいが(例えばエッフェル塔や法隆寺)、鉄筋コンクリートは、鉄筋が見えなくなるという所が最大の問題と思ってしまう。まあ1世紀ほどの材料で、ル・コルビュジェはじめ近代建築家は、この材料で近代建築を造ってきたのだが、ここにきて一度根本から見直すことが必要なのではないか。

地域居住学Ⅰ初講義(最終年)

2006-04-13 | 地域居住学
今日から奈良女子大学で、今年度の地域居住学Ⅰの初講義、非常勤として最終年である。今まで常勤時代を含め午前10時40分から昼過ぎまでの講義だったので、てっきり今年もそうだと思って準備時間もみて9時半前に行ったら、今期のみ朝一の9時からの講義だった。学生にわびて初講義をした。今日は、シラバス一回目の「地域居住学Ⅰの概要、範囲、課題」について話した。生活環境学部の住環境学専攻では必須になっている。生活文化専攻や経営福祉専攻の学生も少し混じっている。講義の範囲は、住居外の小学校区位までの範囲での生活及び空間のあり方を講ずる。それより広い範囲、住居そのものにも若干触れるが、それらは都市計画学や住生活学がメインと言っておいた。課題として「つながりの豊かな地域居住」と言っているが、人々、環境そして歴史との三つの「つながり」のうち「歴史とのつながり」が一番人間的だが、分かりにくいこともある。来週から、歴史の話を徐々にする積りだ。一寸横道にそれて、ブログのことや俳句のことも紹介しておいたが・・。反応はどうかな。
今日の問題例:会社人間より居住地人間へ、と言われるのは何故か、どういうことか?