こんばんは。3年目漕手の安永匠です。
先日のブログにもありましたが、私はこのたび、北海道大学ボート部の男子主将を務めることになりました。自分自身を一言で表すとすれば、「不器用な小心者」です。つまり、典型的な主将タイプからはほど遠いと私は考えています。しかし、北大ボート部で、ボートに最もワクワクしているのは自分だし、誰よりも熱くボート部を語れるのは自分だ、という自信はあります。精一杯、覚悟を持って来シーズン駆け抜けて参りますので、応援の程よろしくお願い致します。

さて、かしこまった挨拶はこれくらいにして、いま僕が考えている新しいVisionについてご紹介したいと思います。(思考整理能力が無さ過ぎて超長くなっていますが、是非最後までご覧下さい。)
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以前ブログで、世界選手権に出ることが自分の夢だ、とか日本一になる、などと語りました。あの頃の自分は、ボートにのめり込もうと必死で、いろんな世界のトップ選手の動画をInstagramで見漁ったり、YouTubeでボート関連の動画を見まくっていました。なので、単純にわくわく感や、憧れだけをモチベーションに「世界を目指したい」と口にしていました。
しかし、インカレを機に、僕の心境は大きく変化しました。今年のインカレは男子付きフォアに乗って出場しましたが、結果はC決勝2位。全体の中で12番目のフィニッシュとなりました。この結果を受けて僕はとても悔しかったのですが、それ以上にレースに出る途方もない緊張感や、今までこなしてきた練習の数々、忙しい授業との両立などが頭に浮かび、初めて「ボート疲れたな」と思ってしまいました。要するに、現実を見たわけです。今まで目にしていたInstagramの世界はあくまで表面上の世界であり、トップで闘う選手たちもまた、僕と同じようにレースに緊張し、僕ら以上にハードなトレーニングをこなし、沢山のこととの両立をこなしています。そのことを知らずにただただ日本一や世界選手権を「夢見ていた」僕は、現実に対して愕然とし、「世界」や「日本一」を口にすることに急に「自信」が無くなってきて、ボートに対する興味も少し冷めてしまいました。
その後は、国体遠征でバタバタしながらも、来シーズンに向けて色々考えを巡らせていました。その中で、次第に僕は、自分なりに何故ボートを頑張っているのかについて答えを探すようになっていました。
その結果、僕は一つの答えにたどり着きました。「いくら憧れをもって努力しても、その憧れにたどり着くまでの『自信』を積み重ねなければ意味が無い。」と。夢に向かって努力する過程で、「世界で闘いたい」というモチベーションがどんなに沢山あっても、今までレースで勝利した経験が無かったり、レース経験すらも少なかったりすると、どうしても上へと登る勇気が持てないのです。では、どういう時に塩るギーが生み出されるのでしょうか?僕はシンプルに「自信」を付けることだとおもいます。結果を出し、一つ上へ進歩したという「自信」こそが、夢へ近づくための大きなエネルギーとなるに違いないと僕は考えました。
では、そのようなエネルギーは一体どのように生み出されるのだろうか?僕はかなり悩みましたが、以下の図式を思いつきました。

北海道大学ボート部という活動組織とは、結論から言うと「自信」というエネルギーを生み出す活動組織なのです。ボート部は、上記のような活動サイクルを常に繰り返しています。辛いエルゴや体幹トレーニング、サーキットを継続し、大会に挑戦することで競争し、結果が得られる。目標通りの結果でなければ挫折し、そこからまた周囲の支援を受けて立ち直り、反省し、また次にのトレーニングを継続する。この様な流れに基づいていると考えます。これは、クルーだけでなく、スタッフやコーチもそうです。北大ボート部に存在するこの活動サイクルは、喩えるならエンジンです(ここで注意しなければならないのは、この活動サイクルは艇庫環境や人間関係といった「環境」という箱の中でのみ回転することができ、環境無しにはサイクル自体存在し得ないといことです)。このエンジンを何度も何度も回していくうちに、いつかは「結果」を得ることが出来ます。この「結果」から生まれるのが「自信」であり、「自信」は僕たちを前向きにさせ、生きる活力を与えてくれます。実際、北大ボート部を卒部された方の中は、各方面で素晴らしい業績を残されている方が大勢いますが、これはまさに北大ボート部の活動サイクルから生み出された「自信」によるものであると考えています。このように、北大ボート部が生み出す「自信」は単純に次の活動サイクルへのエネルギーになるだけでなく、この先人生を歩む上では欠かせないエネルギーにもなり得るのです。
この図式をもとに僕が考えた北大ボート部の2024年の活動目的は以下の通りです。
「一人一人が自分の可能性に自信を持つこと」
これが達成されたとき、僕たちは今まで見たこともないような自分に「化けている」ことでしょう。。
この目的を達成するためには、先ほどの図式に当てはめて考えるとまず「結果」が必要になります。そう、来シーズンは北大ボート部が過去十数年達成することの出来なかった高みを目指そうと考えているのです!!まず、男子の目標はインカレでメダルを獲得すること、そして東北戦エイトで東北大学に勝利することです。この目標に至った経緯は省略致しますが、決して非現実的なものでは無いと思いますし、これを達成することによるインパクト、そして「自信」はすさまじいものとなるに違いありません。今年C決勝止まりだった北大男子は、来年戸田で「化けた姿」を見せますよ。

続いて、女子の目標は、インカレA決勝進出そして、東北戦勝利を目標として目指していきます。「今のこのチームなら目指せる、このチームで目指したい、そんな風にワクワクしています。大規模化した女子チームの行く末を見守っていて下さい。宜しくお願いします!(by玉川新主将)」今年のインカレでは男子以上の戦績を残し、女子エイトも出漕するなど大きなインパクトを残した女子チームですが、ここから更に女子チームは劇的な成長を遂げようとしています。今後もブログやSNS等で女子の活躍を発信していくので、絶対に見逃さないでくださいね!!

さて、これらの目標目標を達成するためには、さまざまな具体的な方策を決める必要がありますが、僕はある程度的を絞って取り組めたら良いなと考えています。僕自身は基本的にボートのことしか考えていないので、自分の経験からのみの発想ではありますが、僕が達成したいと思う目標を3つ紹介したいと思います。
まず、一つ目が、「練習環境を更新しよう」です。長くなるので書きませんが、環境を整えることは、先ほど紹介したサイクルを回す上では必要十分条件であり、環境に対して意識が薄いとそこが穴になってボロが出ます。目に見えないから、気付きにくいけれど、北大の艇庫の美化、冬練のトレーニングバリエーションの向上、ウォームアップ、クールダウンの改善など、トップレベルに必要な要素を「最低限」揃えておくことが必要になると思います。1年で出来ることは限られますが、冬の間にできる限り艇庫を綺麗にしたい。少なくとも3年目は全員そう思っているはずです。

(*キックオフミーティングの時から画像・内容ともに一部変更がございます。ご了承下さい。)
続いて、「相手への理解を怠らず、仲間を信頼しよう」です。これは、僕個人の経験からも凄く大切にしている目標です。北大ボート部には多種多様な人間がいるので、意見の食い違いに悩むことが多いと思いますが、「対話」の努力を続ければ必ずインカレ当日にはみんなが一つにまとまっていると僕は信じています。

そして最後に「ボート競技にもっとのめり込もう!!」です。これが僕の一番の押しポイントです。ボートがもっと楽しいと思える、そして高みを目指して更にワクワクする。そんな環境こそ北大ボート部には足りていないのではないでしょうか。メダルを達成する上では、ボート競技のことを全然しらないという人がいては困ります。選手もスタッフもみんなボート競技を見て、もっと学ん欲しい!僕自身ももっと学び続けますよ~!来年はParis2024オリンピックの年なので、チャンスですね!!

以上が、僕の目指す北大ボート部の今後の目標です。今後の活動に於いては、これらの目標を軸に進めていこうと考えています。そして、もう、僕はただのDreamerではありません。主将として、明確なVisionとともにこれからは進んでいきます。インカレ後に冷めたボート熱も漸く復活してきました。。復活してきただけでなく、今新しい景色を見たくて見たくてとてもワクワクしています!!
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今後僕たちは部員自身も、北大ボート部を応援して下さっている皆さんも全員をびっくりさせるほどに「化けて」いきたいと思っています!是非今後の部員の活躍にご期待下さい!!最後までご覧頂きありがとうございました。