島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

雲仙地獄-湯の花とお糸地獄

2015-02-18 13:33:38 | 雲仙
「地獄地帯の岩石は噴気や温泉の熱と酸性水の影響で変質し、白く脱色した粘土状の温泉余土となっています。
 地獄の噴気孔のまわりに白~淡黄色の湯の花が見られます。
 これは噴気の硫化水素ガスと土中の鉄やアルミニウムなどが反応し、結晶化したものですが、雲仙の湯の花は温泉水中ではなく、地表面に析出するのが特徴です。」
噴気孔近くの岩に付着している黄色い湯の花です。

雀地獄よりさらに上へ登って行くと、「お糸地獄」に出ます。
案内板には「島原のお糸が情夫とともに夫を殺害した罪で、処刑された頃に噴き出したためにこの名前がついた。」とあります。
ところが、近年見つかった手紙によると、どうやら2時間ドラマが出来るくらいに複雑な状況だったらしい事が分かってきました。
本当に長くなるのではしょりますと、『島原にお糸さんがいたことは間違いなく、あまりに綺麗だったために全国をまわっていた薬売りの行商人に見初められたそうです。
すぐに薬売りはプレゼント攻撃や何やらで大金をつぎ込んで、妾のようにしてしまいました。
ところが薬売りは行商人で、ひとところに長く滞在する事が出来ません。
やむなく再び仕事に戻りました。
そうして薬売りが旅立って数年、すっかり音沙汰がなくなってしまいました。
お糸さんは「(薬売りは)私のことなんて、どうでもよくなったのね。」と思い、好きになった男性と結婚してしまいました。
ところがこの話を聞きつけた薬売りは、「俺という男がいながら何してくれてんねん!」と怒り心頭でお糸さんに手紙を送り付けました。(これが“見つかった手紙”です。)
手紙を受け取ったお糸さんは動揺して、「幸せな結婚をして子供もいる。いまさら過去の男に幸せをぶち壊されたくない!」と考えました。
その結果、薬売りを殺してしました。』とさ。
まあ~どちらにしろ、“殺人はいけませんよ”って事です。(かなりはしょったな。w)
ちなみに島原には今村刑場跡という史跡が残っています。
その今村刑場で最後の処刑されたのが「お糸さん」です。(2011年1月14日記事参照)
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