①12月2日9時の天気図 気象庁HPより引用
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/39/b7/27b2936d6dbb3f4ca844ad972a3b24f0.png)
②12月2日の全国管区観測地点風向風速観測結果一覧図
ⅰ:は最大風速 ⅱ:は最大瞬間風速 気象庁HPより引用
ⅰ:![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/51/3eaab9f6ea088799207744dc82a71f44.png)
ⅱ:![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/a1/a9d861e3bec16a36c4b58c577bc94752.png)
③12月2日9時のAXFE578図 日本気象予報士会HPより、気象庁作成
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/73/76/6a44e457b35b9de1558615647f8e8fdd.png)
④12月2日9時の水蒸気雲画像情報図 高知大学気象情報HPより引用
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/be/fb799c39c454546a63b9c0dd3cf0837c.jpg)
2日は、低気圧が発達しながらオホーツク海へ進んで、日本付近には、高気圧が西から移動しながら本州付近に張り出して来る気圧配置となりました。
引用図①より、日本列島の北半分で 等圧線が混んでいて、北西から西寄りの強風が見込まれる気圧配置と考えられますが、引用図②ⅰ、ⅱより、
北海道地方では、ほぼ全域で強い風を観測しているものの、東北地方に目を向けると、やはり、全域で強風とはなりましたが、日本海側よりも、太平洋側や内陸部で、風速値が大きくなっております。
事実、2日には、東北地方太平洋側 の八戸や、内陸部の白河で、最大瞬間風速30㍍を超す暴風を観測しましたし、東北地方の太平洋側所々で、最大風速15㍍以上を観測しております。
この強風の原因は何か?ですが、
引用図③の上側より、2日9時現在、東北地方には上空5500㍍付近での負渦度移流域となっていて、この結果、下側図より、東北地方上空3000㍍付近では、日本海側で上昇流域が1時間当たり70hpa以上下降する場で、逆に、太平洋側では、下降流域が強まっていて、最大では、1時間当たり100hpa以上上昇する場となっています。
さらに、引用図④より、東北地方上空には、帯状の暗域(中層の下降流の場)がかかり始めていて、東北地方上空の中層では、下降流が卓越している場であることがわかります。
日本海側で上昇流が卓越して、太平洋側で一転して下降流が強まっている状態も、脊梁山脈上空で気流が乱流して、風下側に気流が下降している状態を示すものです。
中層で下降流が卓越していますと、脊梁山脈を超える気流が風下の太平洋側に吹き降りる、山越え颪風が強まる形であり、日本海側で上昇流が卓越して、太平洋側で一転して下降流が強まっている状態も、脊梁山脈上空で気流が乱流して、風下側に気流が下降している状態を示すものでもあります。
引用図④より、2日9時には、東北地方上空にほぼ東西方向に水蒸気画像の暗域が分布してきて、中層では西寄り風が卓越している様子でもありますから、とりわけ、南北方向に脊梁山脈が分布する 東北地方では、風下側の太平洋側中心に、脊梁山脈からの山越え颪風が非常に強まりやすい状態であったわけで、この、脊梁山脈からの山越え颪風が発生したために、東北地方、特に太平洋側中心 に西寄り風が強まったわけです。
この、山越え颪風、2日の事例のような冬型気圧配置の場合、上空に寒気流入が比較的弱い状態下で発生しやすく、山地挟んで風上側より風下側の風速が増大しているのが特徴で、山地の尾根に交差して地形的鞍部がある地域で特に吹きやすく、概ね、颪風となって吹き降りる風下側の風速は、気流が越える山地の頂上付近の標高にあたる上空の風速程度にもなる場合があります。
2日の強風の影響で、東北地方 いわて花巻空港では、終日、航空機の離発着が不能となり閉鎖状態に。東北地方のJR各線も、一部運行中止や速度規制などで運航ダイヤが大きく乱れました、
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②12月2日の全国管区観測地点風向風速観測結果一覧図
ⅰ:は最大風速 ⅱ:は最大瞬間風速 気象庁HPより引用
ⅰ:
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/54/51/3eaab9f6ea088799207744dc82a71f44.png)
ⅱ:
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6e/a1/a9d861e3bec16a36c4b58c577bc94752.png)
③12月2日9時のAXFE578図 日本気象予報士会HPより、気象庁作成
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④12月2日9時の水蒸気雲画像情報図 高知大学気象情報HPより引用
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/be/fb799c39c454546a63b9c0dd3cf0837c.jpg)
2日は、低気圧が発達しながらオホーツク海へ進んで、日本付近には、高気圧が西から移動しながら本州付近に張り出して来る気圧配置となりました。
引用図①より、日本列島の北半分で 等圧線が混んでいて、北西から西寄りの強風が見込まれる気圧配置と考えられますが、引用図②ⅰ、ⅱより、
北海道地方では、ほぼ全域で強い風を観測しているものの、東北地方に目を向けると、やはり、全域で強風とはなりましたが、日本海側よりも、太平洋側や内陸部で、風速値が大きくなっております。
事実、2日には、東北地方太平洋側 の八戸や、内陸部の白河で、最大瞬間風速30㍍を超す暴風を観測しましたし、東北地方の太平洋側所々で、最大風速15㍍以上を観測しております。
この強風の原因は何か?ですが、
引用図③の上側より、2日9時現在、東北地方には上空5500㍍付近での負渦度移流域となっていて、この結果、下側図より、東北地方上空3000㍍付近では、日本海側で上昇流域が1時間当たり70hpa以上下降する場で、逆に、太平洋側では、下降流域が強まっていて、最大では、1時間当たり100hpa以上上昇する場となっています。
さらに、引用図④より、東北地方上空には、帯状の暗域(中層の下降流の場)がかかり始めていて、東北地方上空の中層では、下降流が卓越している場であることがわかります。
日本海側で上昇流が卓越して、太平洋側で一転して下降流が強まっている状態も、脊梁山脈上空で気流が乱流して、風下側に気流が下降している状態を示すものです。
中層で下降流が卓越していますと、脊梁山脈を超える気流が風下の太平洋側に吹き降りる、山越え颪風が強まる形であり、日本海側で上昇流が卓越して、太平洋側で一転して下降流が強まっている状態も、脊梁山脈上空で気流が乱流して、風下側に気流が下降している状態を示すものでもあります。
引用図④より、2日9時には、東北地方上空にほぼ東西方向に水蒸気画像の暗域が分布してきて、中層では西寄り風が卓越している様子でもありますから、とりわけ、南北方向に脊梁山脈が分布する 東北地方では、風下側の太平洋側中心に、脊梁山脈からの山越え颪風が非常に強まりやすい状態であったわけで、この、脊梁山脈からの山越え颪風が発生したために、東北地方、特に太平洋側中心 に西寄り風が強まったわけです。
この、山越え颪風、2日の事例のような冬型気圧配置の場合、上空に寒気流入が比較的弱い状態下で発生しやすく、山地挟んで風上側より風下側の風速が増大しているのが特徴で、山地の尾根に交差して地形的鞍部がある地域で特に吹きやすく、概ね、颪風となって吹き降りる風下側の風速は、気流が越える山地の頂上付近の標高にあたる上空の風速程度にもなる場合があります。
2日の強風の影響で、東北地方 いわて花巻空港では、終日、航空機の離発着が不能となり閉鎖状態に。東北地方のJR各線も、一部運行中止や速度規制などで運航ダイヤが大きく乱れました、