①7月25日12時の天気図 気象庁HPより引用
②7月25日12時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用
③7月25日15時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用
④7月25日18時の日本付近雲画像図(水蒸気画像で拡大版) 気象庁HPより引用
7月25日は、東京では最高気温34・4℃と、観測史上最多の猛暑日連続観測日数5日とはならなかったものの、各地で厳しい暑さとなりました。そして、本州の上空には寒気が流れ込んで大気が不安定となったため、昼過ぎより、あちこちで雷雲が発達して、茨城県内では25日夜に、レーダーアメダス解析で、1時間に100ミリ以上の猛烈な降水を解析されたりしました。
通常、今回のように本州の広範囲で雷雲が発達する場合、
Ⅰ:上空(5500m付近)に寒気が入っていることが、言うまでもなく指摘されますが、
もうひとつ、
Ⅱ:下層(ここでは上空1000m以上)から中層(上空3000m付近)で上昇流が卓越していること
が必要条件となります。
さらに前記Ⅱの状態は、
500hpa面(上空5500m付近)での正渦度移流域の前面(上空3000m付近の上昇流域)や850hpa面(上空1500m付近)での相当温位が混んでいる部分(前線)に対応するもので、帯状に分布することが多いものです。雲画像上では水蒸気画像上で、白くかすんだ形で帯状に表現されますね。赤外画像でも表現されることも多いですが、水蒸気画像よりははっきりしません。
引用図②③を充分に見て比較してみましょう。
引用図②で、25日12時現在、東北地方から九州地方にかけて、水蒸気画像上で、白くかすんだ部分が帯状に表現されていますが、この帯状に表現されている部分上のあちこちで、引用図③④より、25日15時と18時と時系列で、点々と白く輝いた部分(発達した雷雲)が発生している様子が判りますね。
本州の各地で広範囲で雷雲が発達する場合、水蒸気画像では、お決まりのように、前記した帯状に表現されている部分が現れるもので、この部分で雷雲が発達するようになります。
こう見ると、雲画像情報図って、気象現象を予測する、レントゲン写真 と言っても過言ではありませんよね!