カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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12日明け方 中国,四国,九州で強い地震。

2006-06-12 23:04:30 | インポート

12051300391 引用図は、6月12日5時17分発表の 6月12日5時1分発生の地震の震度分布図です。(×点は地震の震央です。)気象庁HPより引用。

6月12日5時1分、大分県中部の深さ約140kmを震源とした、マグニチュード6・1の地震が発生しました。

この地震で、広島県呉市、愛媛県今治市、八幡浜市、西予市、伊方町、大分県佐伯市で震度5弱の強い揺れを観測しました。

この地震は、九州地方が載っているユーラシアプレートの下に沈み込む、フィリピン海プレート(伊豆半島が載っているプレートがそうです。)内部の深い箇所で発生した地震と推定されます。

今回のような、プレートの深い箇所で発生する地震の特徴は、

①地震の規模の割りには揺れが広範囲に及ぶこと。

②当該地震の揺れ方は、比較的周期が短い波が卓越すること。つまり、小刻みにガタガタと揺れる揺れ方(地震波の加速度が大きい)であること。

の2点が挙げられます。

これは、プレートの深い箇所では、プレートの破壊がゆっくりではなく、急激に破壊を進行させて、地震波を発生させるためです。

また、この、プレートの深い箇所で発生する地震は、地震の揺れている時間が比較的短く、本年5月8日の記事で紹介した、長周期地震波は発生しにくいものです。

これは、プレートの破壊に要する時間が短いため、それに伴って発生する地震波の継続時間も短いということになり、地震の震源が深ければ、長周期地震波を発生させる表面波(地震波のうち、地表表面付近を伝播するもの)が発生しにくいためです。

それにしても、この地震で、目だった大きな被害がなかったのが救いですよね。


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2 コメント

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初めてコメントします。本当はしばらくです。よね。 (くみちゃん)
2006-06-13 19:01:35
初めてコメントします。本当はしばらくです。よね。
お台場の某放送局で一緒に仕事しましたよね。覚えていますか?懐かしいですよね。

この長周期地震の件、勉強になりました。報道の分野でも、昨今関心を集めていますよね、超高層ビルや石油タンクなどですよね。

これからも、活用させていただきます。がんばってくださいね!
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くみちゃん さまへ。コメントありがとうございます。 (カノウおにいさん)
2006-06-13 23:21:40
くみちゃん さまへ。コメントありがとうございます。

私も知っていま~す。報道局の○○さんでしょ?

おしさしぶりです!

さて、この長周期地震波の件、都市防災上、第一に対策講じねばならない部分なのに、いままで、そう関心がありませんでした。

こんな長周期地震波が来ると、○○さんがいらっしゃる放送局がある建物も相当揺れるよ!気をつけてくださいね。
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