カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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余震以外にも、東北地方では強い地震 震度5強観測も

2011-04-01 23:56:28 | インポート

引用図は4月1日19時49分に発生した地震の震央と各地震度分布図です。気象庁HPより引用。

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東北地方太平洋沖地震の余震が続いている東北地方ですが、4月1日19時49分頃、秋田県内陸北部 ( 北緯40.3度、東経140.4度)の震源の深さは約10kmで、地震の規模(マグニチュード)は5.1と推定される強い地震が発生しました。

この地震で 秋田県大館市早口で震度5強を観測したほか、同じく秋田県北秋田市花園町と秋田県北秋田市新田目で震度5弱を観測しました。

この地震は、東西方向に圧縮軸をもつ逆断層型(地殻が盛り上がる形)で発生した地震とみられ(気象庁HPより)、東北地方太平洋沖の余震ではないと思われ、東北地方太平洋沖地震発生で、東北地方が載っている北米プレートが刺激されたため、当該、北米プレート内の比較的浅い箇所で発生した地震と推定されます。

以前にも、本ブログ内でも申し上げましたように、東北地方太平洋沖地震があまりにも巨大であったため、東北地方や関東地方が載っている北米プレートが刺激されて、こういうタイプの地震が誘発される懸念もありそうに私は考えています。


東北地方太平洋沖地震 今後の余震の動向は?Part2

2011-04-01 23:55:09 | インポート

気象庁より、3月31日17時に、東北地方太平洋沖地震の余震について、今後の見通しについて発表がありました。

詳細は、http://www.jma.go.jp/jma/press/1103/31b/kaisetsu201103311700.pdfを参照ください。

これによりますと、マグニチュード7以上(気象庁では最大震度5強と見積もっています。)の余震が発生する確率は、3月31日15時~3日間に10% 4月3日から3日間に発生する確率も同様に10%と見積もられています。

更に、3月31日~4月5日24時までに、マグニチュード5以上の余震が発生する回数は20回~30回、多い場合は70回程度とのことです。4月5日24時までに、1日あたり、マグニチュード5以上の余震はおおむね5回から6回、多く見積もって12回程度となりましょうか。

マグニチュード5以上やマグニチュード7以上の余震の発生する確率は、一頃よりも、次第に減少してきた と言えそうです。

しかし、一口に、マグニチュード5・0の地震としましても、震源の深さが10㎞とすると、その震源の真上にあたる地域では、おおむね震度5弱程度、地盤など条件次第では震度5強程度の強い揺れに見舞われます(筆者自らの調査より)。確率は低くなってきたと言え、まだまだ、強い揺れをもたらす余震発生の懸念は残っていると言えますから、油断なりませんね。

追伸)折りしも、4月1日20時58分頃、岩手県沖 ( 北緯39.3度、東経142.1度)で震源の
深さは約40km、地震の規模(マグニチュード)は5.9と推定されるやや強い余震がありました。

この地震で、

<震度4>青森県おいらせ町中下田 岩手県大船渡市大船渡町 釜石市中妻町 住田町世田米 盛岡市玉山区薮川 滝沢村鵜飼 八幡平市大更 八幡平市田頭 矢巾町南矢幅 花巻市大迫町 花巻市東和町 遠野市松崎町 一関市千厩町 宮城県涌谷町新町 栗原市若柳 栗原市金成 登米市迫町 

以上の地点で観測しています。