カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
講演依頼等連絡先は、tenki@air.ocn.ne.jpへどうぞ

暖湿流の合流地域 強い雨に充分に注意!!

2010-08-02 10:03:53 | インポート

①8月2日6時の天気図 気象庁HPより引用

10080206

②8月2日7時の日本付近雲画像図(赤外画像で拡大版) 気象庁HPより引用

20100802070000

8月に入りまして、太平洋高気圧の勢力は、徐々に増しているものの、まだまだいまひとつ と言った感じです。

太平洋高気圧にすっぽりと覆われず、その縁に入ってしまうと、そうですね。太平洋高気圧の縁には、大雨の基となる暖湿流が大量に流れ込んでいるもので、大気が不安定で、雨雲が発生・発達しやすいことは周知の通りですね。

天気図(地上天気図)上で、本州付近に大陸から前線が南下したり、本州の南海上に台風や熱帯低気圧、低圧部がある場合は、本州付近は太平洋高気圧の縁に入っている証拠で、

暖湿流が本州付近へ流れ込むルートですが

Ⅰ:前線が大陸から本州付近へ南下してくる場合・・・・・当該前線に沿って暖湿流が流れ込む。

Ⅱ:本州の南海上に台風や熱帯低気圧、低圧部がある場合・・・・・当該台風や熱帯低気圧、低圧部の太平洋高気圧側の外縁に沿った方向に暖湿流が流れ込む。

と考えて間違いありません。当該暖湿流の動向を見るのには、雲画像図(水蒸気画像で帯状にぼやけていたり、白く輝いている箇所に注目!)が有効ですね。暖湿流が大量に流れ込んでいる箇所では、局地的な気流の収束(以外に思われるのは、海風前線が発生している箇所もそうなんですよ!)や局地的に上空3000m付近で上昇流となっている場合など、雨雲がみるみるうちに発達し、強い雨をもたらすものです。

引用図①②をよく見ると、前記Ⅰ、Ⅱのルートで流れ込んだ暖湿流が、特に、東日本や北日本で合流している様子が判りますね。

これらの地域では、2日は、所々で、急に雨雲が湧き上がって、時ならぬ強い雨に見舞われやすくなりますので、充分に注意してください!!