カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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大陸から高気圧。でも関東以西は夕立に注意!

2006-08-25 23:55:20 | インポート

06082518 引用図は8月25日18時の天気図です。気象庁HPより引用。

昨日、前線が北日本を通過して、今日25日には千島沖に抜けましたが、この前線が通過したあと、大陸からは高気圧が東進して、今日には日本海に進んできました。

気象の知識がある方にはもうお解かりですが、この日本海の高気圧、本州の南海上の高気圧(太平洋高気圧)とは成因、性質は異なるものです。一見、天気図上にも秋の気配が、と感じることと思いますが。

しかし、高気圧というもの、その成因、性質が違う場合、それらの高気圧の間には そう、前線 が隠されていると考えて間違いありません。特に、今回のように、高気圧が南北に並いて、南側の高気圧が太平洋高気圧である場合は、当該太平洋高気圧の縁を廻って、暖かく湿った気流が、この高気圧の間に流れ込んできますので、当該高気圧の間は、特に大気が不安定になりやすく、帯状に、所々で強い雨や雷となるものです。

今日も、前記した高気圧の間で雷雲が発達し、関東以西の所々で短時間に激しい雨が   降りました。その様子を、8月25日18時のレーダーアメダス解析雨量図(気象庁HPより引用)で確かめてみてください。

20060825180000

今日のように、南海上に太平洋高気圧があるが、大陸から(オホーツク海から南下する高気圧も同様です。)別の高気圧が本州に移動してきた場合は、太平洋高気圧と、もうひとつの別の高気圧との間の部分に要注意!帯状に所々で強い雨や雷が発生しやすくなります。

関東以西が、前記した高気圧の間に入るケースですと、全体的に帯状に強い雨や雷が発生するものの、とりわけ、内陸部や関東北部や西部山間部、それに甲信越、東海北部で、激しい雨や強い雷に見舞われやすくなります。

06082509 引用図は明日8月26日9時の予想天気図です。気象庁HPより引用。

引用図より、明日26日も、今日と気圧配置は殆ど変わりない予想ですね。特に屋外の行事や、山間部でのレジャーには、雷や急な強い雨にご用心!川の中洲や沢沿いには絶対に立ち入らないでください!