カノウおにいさんの気象・地震再発見

気象や地震についての目からうろこが出る話全集です。
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台風1号,次第に勢力衰える。

2006-05-18 17:31:52 | インポート

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引用図は、18日12時の天気図※左側と18日12時の雲画像図(赤外)※右側です。気象庁HPより引用。

台湾近海を、不気味な動きをしている台風1号ですが、さすがに、本州に勢力を維持して接近するには、時期尚早と言った感じでしょうか。台風自体の勢力を次第に弱めてきています。

前記の引用図より、台風1号は、18日12時現在、台湾の西にありますが、雲画像図を見ると、台風の渦巻き自体、殆どはっきりしなくなってきています。それに、台風周辺を吹く上空の強い風に台風最上部の雲が流されて、台風の中心から北東方向へ雲が広がっている様子がわかります。

①台風の渦巻きがはっきりしなくなった。ことは、台風自体の勢力が衰えたこと ですし、

②台風周辺を吹く上空の強い風に台風最上部の雲が流されて、台風の中心から北東方向へ雲が広がっている ことは、台風周辺の上空を吹く強い風に流されている。ことですが、もうひとつ、台風自体、台風としての構造から、その構造が温帯低気圧化した(台風が温帯化した とも言います)とも言えるわけです。

前記①②を根拠に、この台風1号、次第に勢力が衰えて、なおかつ、その構造が、温帯低気圧の構造に変化する と言えますね。

そして、その後、引用図にありませんが、各種予想図より、この台風1号(から変化した低気圧)は、梅雨前線上を進みますが、この低気圧の前方の梅雨前線上に、別の低気圧が新たに発生して、この低気圧が、19日から20日にかけて、日本海を東北東へ進むと予想されます。

梅雨前線上には、南から暖かく湿った気流がどっと流れ込みますので、これから明日にかけては、本州の南部の、南側に開いた斜面となる地域を中心に大雨となる恐れがあります。

また、関東以西では、沿岸部を中心に南西の風が強まりますね。海上海岸では波も高くなります。

さらに、シベリア付近には低気圧があり、東に進んでいますね。日本列島自体、低気圧の南側に入りますし、高気圧の縁にもあたります。こんな状態ですと、本州付近は、上空まで気温が上がり湿度も上昇します。こうなりますと、そうです。怖いのが、濃霧です。

これから、本州付近では、所々、濃霧にも注意が必要です!