ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

北八ヶ岳 「三度目の樹林帯」

2022年05月06日 21時38分44秒 | Weblog
中山展望台で思い切り「伸び」をさせてもらった。
時間にゆとりはあったが「そろそろ・・・」と思い高見石小屋へと向け下山開始。

地図上では、高見石小屋へは一本道のルートでほぼ真北へと標高を下げる。
一応地図記号で周囲を確認した。
もう嫌な予感しかしなかった。
「またあれか・・・」
自然の中のルートであり、どうすることもできないことはわかりきったことだったが、それでもため息が漏れた。
「まっ、行くしかないか・・・」
諦め・・・と言うよりは半ば「もうどうでもいいか」という思いに近かった。


この辺りはまだ日が差しており、ましな方(笑)。

周囲の状況はもうどうでも良かった。
ひたすらに標高を下げ小屋を目指すことにした。
しかしいくら進めど一向に変化は無し。


徐々に日も差さなくなってきた。
この時、ふと石川啄木の短歌を思い出した。
決して氏の歌を揶揄するわけではないということをお断りしておく。

「下れども下れども 猶わが周囲明るくならざり ぢっと空を見る」

苦手なコース状況に耐える・・・のではなく、「気にするまい」の心境だった。
小屋に行って一息ついて、早く白駒池を見下ろすポイントで絶景を拝みたい。
その一点のみだ。


途中にあった「オコジョの森」
どうでもよくなってきている(笑)。
唯々樹林帯、唯々苔むす森、唯々段差のある岩を下る。
そしてやっと、本当にやっとルートがフラット気味になってきた。
高度計と地図で現在地を確認した。
「おっ、もうすぐそこだ!」
小屋は近いと確信できた。

展望台から小屋までの一般コースタイムは約40分となっているが、時間は一切気にせずダラダラと下ってきた。
おそらくは一時間程かかったのではないだろうか。


遂に高見石小屋に到着。
数時間を掛けここまで辿り着いた様な感覚となっていた。
さて、気分転換を図らせてもらおう。