ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

庵滝テント泊:雪がない冬

2019年04月14日 18時27分33秒 | Weblog
今年の冬は例年と比べあまりにも降雪量が少なかった。
贅沢なことを言えば、生活圏には降らなくて山に降ってくれればよいと思っていた。
「雪が少ないんじゃ行っても時間と金の無駄かなぁ・・・」
そんな思いで過ごした冬だったし、事実今年の冬期は雪山らしい山には一度も登らなかった。
しかし、ただじっとしているのも悔しいし、あまりにももったいない。
「せめてテン泊くらいは・・・」と思い、ここ数年行ってみたいと思っていた「お手頃雪山テント泊」へと出発。

目的地は日光の山奥にある「庵滝」。
厳冬期には滝が凍り、小さいながら氷瀑ができる。
雲龍氷瀑ほどのスケールはないが、山奥にひっそりと佇むように静かに凍り付く滝だ。
だから訪れる人も少ない。

一月下旬、天候は問題なし。
今日はテン場を決めるポイントまで行けばよいので朝はゆっくりと8時頃に出発した。

栃木県とは言え今は厳冬期、だからテントは冬季用のテントフライを使用。
このフライシートを使うのは何年ぶりになるだろうか。
少々重くはなるがある意味楽しみであった。

日光市内を抜け「いろは坂」を上る。
普段は通り過ぎるだけの「明智平」に車を止め、男体山を仰いだ。


やや東方面から仰ぐ男体山だが、やはり雪の少なさだけが目立つ。
奥日光はそこそこ降雪量はあるという事前情報だけが頼りだ。

中禅寺湖に沿って行けばよいのだが、ここでもちょっと寄り道してみた。
湖の東岸沿いに曲がり、少し離れたポイントから男体山を観た。
風はややあったものの、湖面には逆さ男体が映っていた。


男体山の南壁。
ポスターなどでよく見かける最もポピュラーな姿だろうか。
これでせめて真っ白に雪化粧されていればまた違った感動があるのだろう。

一服だけして先を急ぎ戦場ヶ原へと入った。
ここでも男体山を一枚パチリ。


やや西側からの姿。


戦場ヶ原の雪景色。
植物の穂先がのぞいている。
「少ないなぁ・・・」
今日これから歩く(登る)ルート状況が心配になってきた。
通常のペグを持ってこなかっただけに、積雪量がないとテントを設営できないだけでなく、融雪して水を確保することが困難になってしまう。
死活問題にまで至りそうなほど不安になってきた。


道路もこの程度。
不安が一層募ってきた。

ところがだ、奥日光の湯元温泉街に近づくにつれ、一気に積雪量は増えていた。
車を運転していても車窓から見える状況の一変は明らかだった。
「よし、これなら大丈夫だろう。」
湯元温泉に車を置き、そこから数時間掛けてひたすら奥地へと進むことになる。
積雪量が少なくなっていることはあり得ない(はずだ)。

身支度を調えいざ出発。
駐車場のすぐ横の白樺林にはたっぷりの積雪。
思わずほくそ笑んだ。


これだけあれば問題ない。
今日と明日はスノーシューがメインだが、一応軽アイゼンも持参してきた。
両方を使いこなす程のことはなかろう。