ひとり旅への憧憬

気ままに、憧れを自由に。
そしてあるがままに旅の思い出を書いてみたい。
愛する山、そしてちょっとだけサッカーも♪

歴史が変わった日

2010年11月23日 23時17分06秒 | Weblog
何とも大袈裟なタイトルだが、自分にとって「2010年11月23日」は我がサッカー応援の将に歴史が変わった日となった。
そしてその変わった瞬間をライブで目撃し、体験した日となった。

YAMAHA時代から数えれば、ジュビロを応援して20年以上が経つ。
Jリーグが発足し、各スタジアムへ観戦に行くようになった。
まだ応援ではなく、観戦に近いものだった。
ジュビロの応援団に入る数年前から。カシマスタジアム(以下、カシスタ)ヘ行くようになった。(ちょうど12年前になる)

ジュビロにとっても、自分にとってもアウェイのカシスタには数々の因縁めいた思い出がある。
そのほとんどが苦くつらい思い出ばかりで、あまりのつらさに大泣きしたこともあった。
応援に行けなかった年もあるが、自分は未だカシスタでジュビロの勝利を見たことがなかったのだ。
確か10年近く前のカップ戦準決勝。平日のナイターで、台風のような風雨の中、寒さに震えながらびしょ濡れで応援した。
あの時は0-0のドロー。勝利ではないが、最も勝ちに近いものだった。

自宅からカシスタまでは車で約2時間。
毎回毎回試合に敗れ、スタジアムから駐車場までの道を歩くのが嫌でたまらなかった。
鹿島カラーの赤シャツ軍団の人波にもまれ、ぽつんと独り水色のシャツを着て肩を落としながら歩いた。
周りの視線が気にならなかったわけではない。
それはまるで、荒れ狂う赤い大波の上を舞う、たった一枚の水色の枯れ葉のようだった。
それが12年も続いたのだ。
そして、「ここまでくればカシマサポーターはいないだろう」と思って入ったラーメン屋でも、ドアを開ければ必ずといって赤シャツ達がラーメンを食べていた。
もちろんサックスブルーのシャツを着ている自分をじっと見ている。
「そんなにこの色が珍しいか」「そんなに勝ち誇りたいか」
内心ひがみ根性とわかっていながらも、しんそこ惨めでならなかった。
美味いラーメンを食べたことなど一度もなかったのだ。

今日の試合、前半開始まもなくで2-0のリード。
「ひょっとして・・・」と思いながら声を張り上げる。
「ひょっとして・・・いや、考えるまい。欲を捨て応援しよう」そう思った。
残り時間が気になり、腕時計に目が行く回数が増える。
「考えるまい。考えるまい。応援に集中しよう」ただそれだけだ。
後半45分が終わろうとしたとき、ロスタイムの表示が・・・。
「ご・5分だと!!」
ざけんな審判団!!!
この5分のなんと長かったことか。
腕を上げながら手拍子をし、ピッチを見ながら一瞬だけ腕時計も見る。ずっとその繰り返しだった。
「ほら主審、もう5分経ったぞ! 5分3秒・・・5秒・・・」
大声で怒鳴ってやりたい思いだった。

主審の両腕が挙がり、ホイッスルの長い音がスタジアムにこだました。
やったやった! 勝ったんだ! ここで勝ったんだ!
両握り拳を思い切り突き上げ、選手も我々サポーターも歓喜に満ちあふれた。
カシスタで初めて歌う勝利の歌。少し涙目になってしまったが、最高に気持ちよかったー!!!!!!!
本音を言えば「カシマに勝った」ではなく、「カシマに勝っちゃったよ」かも知れない。
それでもいい。やっとこの日が来たんだ。いつかきっとこの日が来ると信じてカシスタに通い続けた。
今日の帰りのラーメンは美味いぞ~。
だが、こんな日に限っていつものラーメン屋にカシマサポ達の姿はなかった。
まぁこんなもんだろう(笑)。

今夜はお祝い。ひとりでお祝い。かんぱぁ~い♪