hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

婉曲に

2013-10-13 23:49:57 | フランセ
来月、海外での演奏会を控えており、詳細を色々決めていく段となった中で、先日曲目に関する話題で以下のメールの一文から、私としてはなかなか気を遣う局面に遭遇した。

"Te serait-il possible de jouer autre chose que ○○○ ?"
「○○○以外の物を演奏することはできる?」

演奏時間の都合で、先方から曲目を変えてほしい旨のメールなのだが、この文は願望を婉曲に伝える条件法を用いつつ、語調の丁寧な倒置疑問文にしており、先方の申し訳なく思いつつも致し方ないという気持ちが伝わってくる文だ。
その他にもいくつかの要望と提案を頂戴し、ただ私としてはそれらすべてを受け入れる訳にもいかず、こちらも同じような願望とその理由を書いたのだが、普段滅多に使うことのない条件法と接続法をたくさん使い、正しく使えているのかまったく自信がなかったのだが、ひとまず内容は伝わったようで一安心した。

外国人は言いたいことをズバズバとはっきり言うイメージがあるが、そんな中にも少なからず気遣いがあり、それを受け取り、またこちら側もそれに応える言語力が必要なのだと感じた一幕だった。

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