浜床のふろしき

尾道市因島から日常を記します

将棋の判断力

2006年06月30日 | 福祉

認知症の男性同士が将棋を指しています。一方の人は、普段はこちらの話したことを10秒も覚えておらず、何度も同じことを繰り返します。また一方の人も話をしても会話が噛み合わない(物事の入力ができない)ため、苦労します。

そんな二人が将棋盤を挟んで向き合い、将棋を指しているではないですか。どうせメチャクチャなんだろうと覗き込んでいると、なんとまともに指しているではないですか(失礼)

もちろん、会話を聞いていると噛み合っていないし、じっと将棋盤を見つめているにも関わらず、「あんた、今どこ指したんね?」とか、「ありゃ?いつの間に王手されたんかのぉ。」とか、言っている始末です。でも、不思議なことに一瞬の判断で、的確に(これは素人から見て)駒を動かし、相手の駒を取ったり、追い込んだりするのです。将棋の駒の動かし方もしっかりと記憶されているのです。

これは囲碁でも同じようなことが起こります。試合の流れは覚えていなくとも、その盤上にある状況を一瞬にして判断して碁石を動かすのです。だから、素人である僕が相手をしても、あっさりと白旗を揚げる羽目になるのです。

あの時の脳波って、どうなっているんだろう?不思議です。


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