らんかみち

童話から老話まで

新ジャンルのコーヒーに未来はあるのか

2014年08月01日 | 酒、食
 レギュラーコーヒーの粉を買ったつもりが焙煎された豆の状態だった。何年コーヒー粉を買っているんだって、我ながら情けない。「老い」をテーマに今夜の記事を書きたいところだけど、それはもっと恥ずかしいエラーをしでかした日に譲ることにして、今夜はコーヒーについて考える。

 そもそも、コーヒーの味なんてどうでも良くなっているから豆と粉を間違えたんだろうな。日ごろは最も安い価格帯のコーヒーを選んでいるくせに、なにを狂ったか倍の値が付けられた袋を手にとってしまった。頑張った自分へのご褒美、なんてサプライズもありはしないのに。

 買ってしまったものは責任を持って消費しなくてはなるまい。ミキサーで粉砕したら問題ないと高をくくっていたけど、うちの安物ミキサーではバラツキが大きく、抽出してみたけど非常に不味かった。
 やむなく昔使っていた手回しミルを引っ張り出してみたものの、値段に見合うような美味しいコーヒーにはならなかった。

 コーヒーの味と値段は正比例しない? いやそうじゃなく、ぼく自身がコーヒーの味に鈍感になってしまったんじゃないかと思う。十代のころはコーヒー豆の銘柄をある程度は当てることができた。
 狭い範囲での正解率だから自慢にはならないけど、それだけコーヒーに執着していたし、味覚が研ぎ澄まされていたということなのかな。

 いろんなことにがっかりして、いっそのことインスタントで良いか、とスーパーに買いに行った。今話題のレギュラーソリュブルもあったけど、80gで1000円を超えている! 
 これって、レギュラーコーヒーより……でもレギュラーコーヒーより美味しい、あるいはそれに準ずる味なら全然OKだよね。

 そう確信してもなお手が出なかったので、別のメーカーの「ハイブリッド・コーヒー」なるものがオマケについているインスタントコーヒーを買い、いざ判定せん。その結果、今までのよりいくぶん美味しいかなとは感じたけど、懸念していた舌触りの悪さは的中してしまった。

 ネスレが、このタイプのコーヒーをインスタントではないと主張して、日本インスタントコーヒー協会などを退会したという。
 レギュラーコーヒーではなければインスタントでもないコーヒーを目指して新製品を開発するネスレの姿勢は大いに評価したい。
 しかし、自分の味覚の衰えを考慮してみても、このタイプはやっぱりインスタントというくくりで流通するのが正当じゃないかな。高いから、ぼくは飲まないと思うけどね。